動物プロダクションのスタッフは、テレビ番組やCM、映画などに出演する動物を飼育したりトレーニングをしたりして、お客さまの要望に合う動物を現場へ連れて行く仕事です。
「テレビ番組やCMで見る動物を扱う仕事がしたい」
「動物と一緒に作品を作りたい」
テレビ番組やCMなどの映像を見ていると、動物と一緒に仕事ができる動物プロダクションのスタッフに興味が湧く人もいるでしょう。
ですが、メディアで活躍している動物たちと一緒に仕事をするには、どうすればいいか分からない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、テレビや映画などで活躍する動物プロダクションに就職実績があるTCA東京ECO動物海洋専門学校が、動物プロダクションのスタッフが行う業務内容や年収、有利な資格を紹介します。
一読すると、動物プロダクションのスタッフに必要な知識や技術の大切さが分かるため、どこで学ぶと効率がいいかを知るきっかけになり、将来を考えやすくなります。
動物プロダクションのスタッフに興味がある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
記事の概要
動物プロダクションとは?
動物プロダクションとは、テレビ番組やCM・映画・雑誌・イベント・移動動物園などに出演する動物の管理や送迎をする会社のことです。
犬や猫だけでなく、ウサギやフクロウ、ヘビ、カンガルーなど幅広いジャンルの動物を取り扱っている場合もあります。
動物プロダクションでは、撮影時に演技ができるようにスタッフが動物のトレーニングをしたり、急な申し出にも対応できるようスケジュール管理を行ったりしています。現場へ動物を連れて行き、スムーズに仕事が進むよう手助けするのも仕事の1つです。
動物プロダクションのなかには、ペットショップと提携してペット販売を行っていたり、動物関連事業を平行して行っていたりするところもあります。
また、動物の送迎だけでなく、撮影用の檻や階段、オブジェなどもあわせて提供している会社もあります。
動物プロダクションは、すべてプロダクション内で動物を飼育しているわけではありません。動物の飼育はせず、家庭のペットをモデル登録してプロモーション活動や撮影に同行する動物プロダクションもあります。
プロダクション内で飼育するかしないかに関わらず、登録している動物を現場へ連れて行き、お客さまへ価値提供するのが動物プロダクションやスタッフの仕事です。
動物プロダクションスタッフの業務内容
動物プロダクションスタッフの主な業務内容は、以下のとおりです。
- 動物の飼育管理
- 動物のスケジュール管理
- 現場で演技できるようなしつけや訓練
- 現場までの移送
撮影に使用する動物は特定の個体を指定されることもありますが、ドラマやCMなど依頼された仕事に合う個体を指定された動物のなかから選ぶ場合もあります。
動物を撮影現場まで連れて行くだけでなく、撮影時の安全や音声の妨げにならないよう配慮するのも動物プロダクションスタッフの仕事です。
また、お客さまのご要望に添った演技ができるよう、撮影中にはおもちゃや道具を使って動物のパフォーマンスを最大限引き出すお手伝いをすることもあります。
貢献できるのは動物だけではありません。動物プロダクションのなかには演技ができるスタッフが在籍していることもあるため、一般の人がすぐに扱えない動物の場合はドラマや映画に一緒に出演することもあります。
動物プロダクションは、お客さまがいてこそ成り立つ仕事です。そのため、動物プロダクションスタッフの休日は、土日とは限りません。
ですが、週休2日の会社が多いため、自分の時間はしっかり持てるので安心してください。
動物プロダクションスタッフのやりがい
動物プロダクションスタッフのやりがいを、以下にまとめました。
- 撮影中に上手く演技ができたとき
- 自社の動物が起用された作品が公開されたとき
- テレビやCM、雑誌などを見た人が楽しんだり癒されたりしてくれたとき
動物プロダクションでは、毎日スタッフが動物の飼育管理をしたりトレーニングをしたりしています。そのため、毎日のトレーニングが実を結び、撮影中に上手く演技ができたときは嬉しくなりやりがいを感じます。
また、撮影が滞りなく進み、自社の動物が起用された作品が公開されたときにもやりがいを感じるでしょう。口コミや周りの印象が良ければ、「次の仕事も頑張ろう」と思えるでしょう。
動物はお茶の間に笑顔を届けるだけではありません。ときには心を癒してくれる場合もあります。
動物を介して周りの人を笑顔にしたり癒やしたりできるのも、動物プロダクションスタッフのやりがいの1つです。
動物プロダクションスタッフの平均年収
動物プロダクションスタッフの給料は、平均18万円~34万円ほど。年収は216万円~412万円ほどです。ボーナスを含めるともう少し年収は高くなります。
動物プロダクションスタッフの年収は分かっても標準が分からないため、その金額が高いのか安いのか気になる人もいるでしょう。
厚生労働省の統計調査を確認すると、年収は男性が307万円、女性は251万円ほどが標準です。
そのため、ボーナスを含めると動物プロダクションスタッフの平均年収は標準的と言えるでしょう。
参考:厚生労働省
動物プロダクションへの就職が有利になる資格
動物プロダクションに就職するのに、必須の資格はありません。
ですが、持っていると有利になる資格はあります。動物の生態や習性、関わり方などを知っていると、体調管理ができたりトレーニングがスムーズに進められたりするからです。
就職時に有利になる資格は、以下4つです。
- ドッグトレーナーライセンス
- JKC公認トリマー資格
- 愛玩動物飼養管理士
- 愛犬飼育管理士
1つずつ順番に説明していきます。
ドッグトレーナーライセンス
ドッグトレーナーライセンスは、愛犬との信頼関係の築き方やしつけ方法、個体に合わせた接し方を学ぶだけでなく、しつけの仕方を飼い主にアドバイスできるようになる資格です。
ドッグトレーナーライセンスの内容は、以下のとおりです。C級~A級ごとに難易度が違います。
- C級:しつけや観察力を高め、ドッグトレーニングの基礎が学べる
- B級:個体に合わせた接し方や、基本的な動作を応用したトレーニングができる
- A級:飼い主に合わせたアドバイスができたり、子犬のしつけの重要性を伝えたりできるようになる
資格を取得して信頼関係の築き方や個体ごとの犬の扱い方を知っておくと、動物プロダクションスタッフの仕事に役立ちます。
参考:日本ドッグトレーナー協会
JKC公認トリマー資格
JKC公認トリマー資格は、ブラッシングやカットなど犬の身だしなみを整えたり健康状態をチェックしたりできる資格です。
トリマーに必要なのはブラッシングやカットの技術だけではありません。個体の性格に合わせて臨機応変に対応できるよう、動物の知識や技術も必要です。
資格には5種類あり、技術と経験によりC級、B級、A級、教士、師範の順でレベルが高くなっていきます。
資格取得には、以下2つの方法があります。
- トリマー養成機関に入学し、所定の課程を修了後に資格を取得する方法
- 2年間ジャパン ケネル クラブの会員になり、独学で勉強して資格を取得する方法
参考:ジャパン ケネル クラブ
知識や技術があると、動物の身だしなみを整えたり健康管理が行えたりするため重宝します。
愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士は、動物関連のなかでも認知度が高い資格です。動物の習性やしつけ、飼養管理、動物愛護や法律など幅広い知識が学べるため、動物に関わる仕事をする人に役立ちます。
また、動物取扱責任者の資格要項の1つに含まれるため、動物を扱う仕事では重宝されやすくなっています。独立する際や動物関連の企業には、事業所ごとに必ず動物取扱責任者が1人は必要だからです。
一度取得すれば年会費や更新不要でずっと使えるため、取得していると将来的にも良い資格です。
TCA東京ECO動物海洋専門学校では、愛玩動物飼養管理士の資格取得が目指せます。分からない点は一緒に学んでいる同志や先生に質問できるため、一つずつ解決して勉強を進めていけます。
参考:愛玩動物飼養管理士
愛犬飼育管理士
愛犬飼育管理士も愛玩動物飼養管理士と同じように、動物の愛護及び管理に関する法律を勉強できる資格です。講習会に参加し、筆記試験に合格すると資格が取得できます。
愛犬飼育管理士は、動物の愛護及び管理に関する法律の法改正に伴い、2021年に改定された教本から、犬だけでなく猫やその他の動物に関する基礎知識も学べるようになりました。
講習と試験は1日で終わるため資格取得まで早いのがメリットですが、その分、愛玩動物飼養管理士より得られる知識量が減ることは想定しておきましょう。また、資格を維持するには、年会費4,000円が必要です。
動物取扱業の登録要項の1つとして認められている愛犬飼育管理士は、自治体により扱いが異なる場合があります。
登録申請先の自治体に、動物取扱責任者の登録が可能か確認してから取得するとよいでしょう。
参考:ジャパン ケネル クラブ
動物プロダクションスタッフになる方法
動物プロダクションスタッフになるには、動物の知識や技術が必要です。
独学でもある程度の知識は得られますが、間違った解釈をしたり理解したりするのに時間がかかることもあります。
そのため、以下2つの学校で学ぶのがおすすめです。
- 専門学校に通う
- 大学に通う
どちらの学校が自分に合うか、考えながら読み進めてみてください。1つずつ詳しく説明していきます。
専門学校に通う
専門学校では、動物の生態や飼育管理、しつけ方法や関わり方など、動物プロダクションで働くのに必要な知識や技術が学べます。
数ある専門学校のなかでも、TCA東京ECO動物海洋専門学校の「ドッグトレーナー専攻」は、動物プロダクションを目指すのに相性が良い専攻の1つです。本校では約300頭以上のオーナー犬が登録されているため、1人3頭以上、多い人では8~10頭の種類や性格の違う犬と関わりながら個体に合わせたトレーニングや接し方が学べます。
また「動物マネジメント専攻」、「動物園・動物飼育専攻」では、動物に必要な栄養学や小動物の飼い方、爬虫類の特性などを学ぶ授業を豊富に取り揃えているため、さまざまな動物を扱う動物プロダクションに就職したい人に向いている専攻です。
本校では、校内で45種65個体以上の個体を飼育しています。そのため、見たり触ったりしながら、多種多様の動物の飼育方法を実践的に学べます。
また、校内では関われない動物の飼育方法をプロの現場で学んだり、イベント企画・運営を通してコミュニケーション力やプレゼンテーション力を鍛えられたりする企業実習もあります。
アニフェスと題して本校と提携している企業や、動物プロダクションの動物たちが学校内に大集合するイベントも定期的に実施中です。
TCA東京ECO動物海洋専門学校は、より多くの動物と触れあえ、知識や技術を日々高めていけるのが魅力です。
大学に通う
大学で学ぶ場合は、動物飼育学科・動物トータルケア学科・アニマルサイエンス学科などを選ぶと良いでしょう。
動物の幅広い分野が学べるため、興味がある分野を見定めるのに適しています。
しかし、大学の場合は座学がメインになるため、動物との関わりが少なく技術が高められないことがあります。また、資格取得も独学で学ぶ場合が多いです。
知識だけでなく技術を身につけたり実践的な指導を希望したりする場合は、大学より専門学校に通うほうが良いでしょう。就職後の即戦力にも繋がります。
大学と専門学校でお悩みの方はこちらの記事も参考にしてください。
関連記事:大学と専門学校どっちがいいの?
動物プロダクションスタッフに向いている人
動物プロダクションスタッフに向いているのは、以下の人です。
- 動物が好きな人
- 動物のトレーニングや管理ができる人
- 動物のケアができる人
- 動物と信頼関係を築ける人
- 観察力や判断力、臨機応変力がある人
動物プロダクションは、さまざまな動物を扱います。そのため、動物が好きなことは大前提です。
ですが「動物は好きだけれど、爬虫類や猛獣を扱うのはちょっと抵抗がある……」と思う人もなかにはいるのではないでしょうか。
動物プロダクションによって扱っている動物はさまざまなため、苦手な動物を扱っていないところを探すと良いでしょう。犬猫専用の動物プロダクションもあります。
動物のトレーニングやケアなどは、学校に通って勉強していけば知識や技術が身につき、できるようになっていきます。動物の習性や行動を深く知ると、信頼関係も築きやすくなるでしょう。
知識や技術を習得していけば、観察力や判断力、臨機応変力なども同時に高まっていくため、今の時点で向いている人に該当しないからと諦める必要はありません。
なりたい気持ちがあれば知識や技術の吸収力は高まるため、自然に観察したり判断したりできるようになっていきます。まずは動物プロダクションを目指して行動してみましょう。
まとめ:動物プロダクションスタッフになるには知識と経験が大切
動物プロダクションスタッフは、動物の飼育管理や体調管理、スケジュール管理などを行いつつ、お客さまが満足する演技ができるようトレーニングをして現場まで連れて行く仕事です。
業務内容や向いている人、取得するとよい資格などは分かったけれど、本当に動物プロダクションスタッフになれるか不安な人もいるでしょう。
TCA東京ECO動物海洋専門学校では、「ドッグトレーナー専攻」や「動物マネジメント専攻」、「動物園・動物飼育専攻」で、動物の飼育管理やトレーニング方法、動物との関わり方など、動物プロダクションスタッフに必要な知識や技術が学べます。
また、入学した専攻以外に希望する科目を選択できるWメジャーカリキュラムがあるため、1つの専攻の授業料のみで別の専攻の知識や技術が習得できるのも特徴の1つです。
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オープンキャンパスでは、学校内や実習室の見学ができたるだけでなく、ドッグトレーニングの体験授業や、アニマルフォトジェニックのジュ号なども開催されます。
※定期的にオープンキャンパスのイベント名は変更されます。
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動物プロダクションスタッフになるには、専門的な知識や技術が欠かせません。校内外で経験を積んで、動物プロダクションスタッフを目指しましょう。