猫に関する幅広い知識を習得できる「キャットケアスペシャリスト」。猫と接する仕事に就職するために、キャットケアスペシャリストの資格取得を検討している人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、キャットケアスペシャリストの資格の概要を紹介します。
資格取得の難易度や資格の活用法も解説するので、キャットケアスペシャリストの資格取得を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
記事の概要
キャットケアスペシャリストとは?
キャットケアスペシャリストとは、猫の飼育管理から美容学、看護学、繁殖学まで幅広い知識を持つ猫のプロフェッショナルです。猫に関する深い知識を活かして、ペットショップや動物病院、ペットシッターなど幅広い職場で活躍できます。
現在、猫の飼育頭数は、犬の飼育頭数を上回っています。多様化しているペット業界では、猫のスペシャリストの需要がさらに高まっていくと考えられます。
キャットケアスペシャリストの資格は、愛猫家に対する大きなアピールポイントとなるでしょう。
キャットケアスペシャリストの資格概要
キャットケアスペシャリストは、一般社団法人 日本ペット技能検定協会が認定する民間資格です。猫の基本の飼育知識から美容・介護・生態まで猫について幅広く学べます。
キャットケアスペシャリストは、協会指定のカリキュラムを修了すると受験資格を得られます。受験資格に年齢制限はなく、猫に関する知識があれば誰でも受験できる資格といえるでしょう。
キャットケアスペシャリストの資格の取得がおすすめな人
キャットケアスペシャリストの資格取得がおすすめな人の特徴は、以下のとおりです。
- 猫が好きな人
- 将来猫に関する仕事に就きたい人
- 猫を飼育しているけれど本格的に猫について勉強したことがない人
キャットケアスペシャリストを取得する際に学ぶ「ペットロス」「猫の看護学」「猫の介護学」は、猫を飼育している人にとって知っておきたい内容です。資格を取得することで、愛猫の日々のお世話に知識を役立てることができます。
また、キャットケアスペシャリストの資格取得で習得できる知識は、猫に関する仕事に就いたときにさまざまな場面で活用できるでしょう。
キャットケアスペシャリスト資格を取得する方法
キャットシッターや猫カフェなどのペット業界で働く場合、資格の有無は問われないことが多いでしょう。しかし、キャットケアスペシャリストの資格を取得していると、猫の専門的な知識があることを証明できるため、猫のスペシャリストとして重宝される可能性もあります。
ここからは、キャットケアスペシャリストの資格を取得する方法を紹介します。
- 資格取得までの流れ
- 資格取得に必要な費用と期間
これからペット業界で働く予定の人は、ぜひ資格の取得を検討してみてください。
資格取得までの流れ
キャットケアスペシャリストの資格を取得するには、ヒューマンアカデミー株式会社が運営する通信講座を受講する必要があります。
資格取得までの流れは、以下のとおりです。
- 公式サイトから通信講座に申し込む
- 届いた教材に沿って自宅で学習を進める
- 添削課題を2冊解いて提出する
- 添削課題合格後、ライセンスを申請して資格を取得する
- 教材はテキスト6冊とペット用語辞典1冊、映像教材・資料6本、猫体骨格ポスター1枚がセットです。映像教材では動物病院の診療方法から猫のグルーミング方法まで、テキストだけでは理解しにくい内容も幅広く網羅しています。
添削課題合格後にライセンスを申請すると、キャットケアスペシャリストの認定証と認定カードが届きます。
資格取得に必要な費用と期間
キャットケアスペシャリストの資格を取得するためには、ライセンス交付料と通信講座の受講料が必要です。ライセンス交付料は税込1万4,000円、講座の受講料は税込12万1,000円です。
講座には、テキストの一部を動画で解説するeラーニングサービスが付いています。ペット業界で活躍するプロ講師による質問サポートも含まれており、充実したサポートで安心して学習が進められるでしょう。
キャットケアスペシャリストの通信講座の平均学習期間は4ヵ月です。最長で1年間在籍できるため、忙しい方でも自分のペースで資格の取得を目指せます。
キャットケアスペシャリストの合格率・難易度は?
ここでは、キャットケアスペシャリストの合格率や難易度などを解説します。
- キャットケアスペシャリストの試験の合格率と難易度
- 試験内容と資格取得に必要な知識
- キャットケアスペシャリストは独学で取得できる?
それぞれの項目について詳しくみていきましょう。
キャットケアスペシャリストの試験の合格率と難易度
キャットケアスペシャリストの合格率は、公式サイトで公表されていません。しかし、添削課題で合格基準を満たせば資格取得できることから、合格率が高いと予想できます。
添削課題は、200点中140点で合格できます。添削課題に取り組む際には、テキストをみたり指導センターに問い合わせたりできるため、難易度はそこまで高くないでしょう。
ただし、添削課題では猫に関する幅広い知識が問われます。テキストや映像講義でしっかり学んでおくことが大切です。
試験内容と資格取得に必要な知識
キャットケアスペシャリストは筆記試験ではなく、2回の添削課題を提出して合格基準を満たすと資格を取得できます。
添削課題では100問以上出題されるため、幅広い知識が求められます。キャットケアスペシャリストの資格を取得するために必要な知識の一例は、以下のとおりです。
- 動物に関する法律
- アニマルセラピー
- ペットロス
- 猫学
- 猫の看護学
- 猫の介護学
キャットケアスペシャリストの資格を取得すると、猫の体の仕組みから臨床検査学、グルーミングまでさまざまな知識を深く網羅できるでしょう。
キャットケアスペシャリストは独学で取得できる?
キャットケアスペシャリストの資格を取得するためには、通信講座を受講する必要があります。通信講座で用意された添削課題に合格しなければ資格を取得できないため、独学で勉強してライセンスの申請だけをすることはできません。
キャットケアスペシャリストの資格の活用法
キャットケアスペシャリストの資格は、以下のような活用方法があります。
- 猫の専門家としてキャットシッターや猫カフェで活躍する
- 愛猫のお世話に役立てる
特に猫に関する仕事に就きたいと考えている人には役立つ資格です。それぞれの活用方法を詳しくみていきましょう。
猫の専門家としてキャットシッターや猫カフェで活躍する
キャットケアスペシャリストを取得すると、猫に関する幅広い知識を習得でき、キャットシッターや猫カフェ、猫のブリーダーなど猫関連の業界で活躍できます。
また、ペットサロンやペットショップ、動物病院など猫以外の動物を取り扱う業界でもキャットケアスペシャリストで学んだ知識は役に立ちます。
猫について熟知しているスペシャリストは、犬と比較してまだまだ少ない傾向です。そのため、キャットケアスペシャリストは、ペット業界で猫の専門家として重宝されることになるでしょう。
愛猫のお世話に役立てる
キャットケアスペシャリストの資格取得の際に学んだことは、愛猫のお世話にも活かせます。
たとえば猫の介護学や看護学は、今後必ずおとずれる愛猫の介護に役立つ知識です。猫の保定方法や輸液する方法など、医療現場でも活かせるようなスキルを学べます。
また猫の特性を知ることで、猫の気分や体調の変化にも気づきやすくなり、愛猫を長生きさせることにもつながります。
爪切りや耳掃除、保定方法など文字だけでは理解しにくい内容は映像教材で学べるため、愛猫との暮らしに取り入れやすいでしょう。
キャットケアスペシャリスト以外の猫に関する資格
ここからは、キャットケアスペシャリスト以外の猫に関する資格を2つ紹介します。
- キャットシッター
- 愛猫飼育スペシャリスト
それぞれの資格の特徴や取得方法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
キャットシッター
キャットシッターは、一般社団法人 日本ペット技能検定協会が認定する民間資格です。資格を取得すると、猫専門のシッティング業務をおこなう能力があることを証明できます。
キャットシッターは、キャットケアスペシャリストの添削課題に合格後、ライセンスを申請をすると取得できます。そのため、キャットケアスペシャリストの通信講座を受けたあと、新たに通信講座を受講する必要はありません。
キャットシッターのライセンス申請には、税込1万4,000円が必要です。キャットケアスペシャリストの資格を活用して、キャットシッターになりたいと考えている人におすすめの資格です。
参考:キャットシッター
愛猫飼育スペシャリスト
愛猫飼育スペシャリストは、公益社団法人 日本愛玩動物協会が認定する資格です。猫に関する幅広い知識が学べるため、キャットケアスペシャリストとの類似点が多くあります。
しかし、2つの資格には学習内容や費用面に違いがあります。
愛猫飼育スペシャリストの学習内容は、主に猫を飼育するうえで必要な知識を学びます。一方、キャットケアスペシャリストでは、猫の飼育だけでなく介護や繁殖についても学ぶため、より専門的な知識を習得できます。
また、愛猫飼育スペシャリストは、通信講座を受講する際にかかる費用が税込2万9,000円です。ライセンス申請費用は不要なため、キャットケアスペシャリストよりも比較的安価で資格を取得できるでしょう。
愛猫飼育スペシャリストの資格の概要は、以下のとおりです。
特徴 猫の生態や室内環境、食事、遊び方など猫の飼育に必要な知識を幅広く学べる 取得方法 通信講座を受講し、マークシート方式の筆記試験に合格する 資格取得までに必要なおおよその期間 約4ヵ月 講座受講料(税込) 2万9,000円 参考:愛猫飼育スペシャリスト
まとめ:資格取得や実践的なスキルを身につけて、猫のスペシャリストになろう
キャットケアスペシャリストは、猫の幅広い知識を有していることを証明できる資格です。資格を取得すると猫のブリーダーや動物病院、ペットショップなどさまざまなペット業界の現場で、猫のスペシャリストとして活躍できるでしょう。
資格取得だけでなく、猫に関する知識を学びたい人には、専門学校への進学をおすすめします。
TCA東京ECO動物海洋専門学校では、「ペットトリマー&ヘルスケア専攻」「動物看護師専攻」「愛玩動物看護師&高度医療専攻」などで猫に関する知識やスキルを身につけられます。「ペットトリマー&ヘルスケア専攻」では猫のグルーミング、「動物看護師専攻」「愛玩動物看護師&高度医療専攻」では猫の保定方法や介護の方法などを学ぶことができるでしょう。