
記事の概要
ブリーダーとは?

シリアスブリーダー
シリアスブリーダーはその名の通り、ブリーディングに対してシリアス(真面目)に向き合い、業務に取り組んでいるブリーダーを指します。 飼育環境や健康管理をきちんと管理し、犬種の保存や品質向上に努め、計画的な繁殖を行うブリーダーです。- 犬種に特有の病気や飼育環境、健康管理を勉強している
- 犬の性格を考慮し、遺伝的な疾患を避けるように努めて交配させる
- 出産後の犬には次の交配までに十分な休養期間を与える
パピーミル
パピーミル(puppy mill)は直訳すると、「子犬工場」です。 その名の通り、子犬をむやみやたらと繁殖させて、利益を優先するブリーダーを指します。 シリアスブリーダーとは違い、繁殖犬の健康や体力を考慮しないため、動物福祉の面で問題になっていたり、自分たちで大量に繁殖させておきながら、飼育ができなくなる多頭飼育崩壊が起きたりと、大きな問題になっています。 端的にいうとシリアスブリーダーは良いブリーダー、パピーミルは悪いブリーダーです。 ブリーダーを目指すのであればパピーミルではなく、シリアスブリーダーを目指しましょう。 次の章では、ブリーダーからペットを引き取るメリットとデメリットを紹介します。 ブリーダーの存在意義や求められることを理解するためにも、ぜひ参考にしてください。ブリーダーからペットを引き取るメリット・デメリット

基本的なしつけがなされている
ブリーダーが飼育した犬は、基本的なしつけがされています。 飼い主が自分たちでしつけをする手間が省けるという点で、ブリーダーから犬を買い取る方も少なくありません。 特に初めてペットを飼う方にとっては、しつけも初めての経験で、どうやってしつけすればよいのかわからない方や、しつけに失敗してしまう方もいます。 ペットショップや保健所から引き取る場合には、しつけがなされていないため、その点はブリーダーの強みだと言えるでしょう。ブリーダーから飼育のアドバイスをもらえる
2つめはブリーダーから飼育のアドバイスをもらえるという点です。 ブリーダーから犬を引き取る場合には、継続的に飼育のアドバイスをもらえます。 ペットショップや保健所で引き取る場合には、継続的に飼育のアドバイスをもらえることはほとんどありません。 ブリーダーから引き取る場合には、しつけはもちろん、食事や体調管理についてもブリーダーからアドバイスをもらえるため、飼育を行いやすくなります。 ブリーダーも自分で繁殖させた犬に会えるため、それを楽しみにアドバイスを行っている方もいらっしゃいます。健康な子が多い
ブリーダーから引き取った犬は健康な子が多いということも、ブリーダーが選ばれる理由の1つです。 ブリーダーは犬の血統管理や衛生管理が行われており、遺伝性疾疾患や感染症の心配がほとんどありません。 またブリーダーから引き取る場合には、実際に犬の飼育環境を見ることができるため、健康面や衛生面を確認してから、引き取ることができます。 次の章ではブリーダーの具体的な仕事内容を紹介します。 犬を育てて飼い主に届けるまでに、どのような仕事をしているのか確認しましょう。ブリーダーの仕事内容

犬の交配・繁殖を促す
犬の交配・繁殖を促して、繁殖を成功させることはブリーダーの重要な業務です。 犬の健康管理や衛生管理を徹底し、健康な状態で繁殖を成功させなければいけません。- 散歩
- 掃除
- 運動
- 排尿・排便
- 食事
- 清掃
犬を流通させる
繁殖した犬を流通させるのも、ブリーダーの仕事です。 飼い主へ直接販売するだけでなく、ペットショップやドッグカフェなど、犬を求めている場所に健康な犬を提供します。 犬を繁殖させるだけでなく、育てた犬を届ける場所を確保することで、ブリーダーの生活が保たれますから、犬を流通させる仕事も非常に重要です。犬を直接販売する
犬を飼い主へ直接販売することもできます。 前述したように、ブリーダーから直接犬を引き取る方は少なくありません。 飼い主もせっかくであれば、飼育環境が確認させてもらえるブリーダーから引き取りたいと考えている方もいます。 こういった需要を考えると、直接販売も対応したほうが、ブリーダーとして生計を安定させやすくなるでしょう。飼い主の相談や指導
犬を購入する前や購入後の飼い主の相談や、飼育の指導もブリーダーにとって重要な仕事です。 犬のしつけや飼育に頭を悩ませている飼い主は少なくありません。- しつけ方法
- 飼育方法
- 食事の与え方
- 排尿・排便の教え方
ブリーダーのやりがい

- 誕生の喜びを味わえる
- 飼い主に喜んでもらえる
ブリーダーの年収

ブリーダーとして従事する場合の年収
ブリーダーとしての主な就職先は、ペットショップやブリーディングが多いです。 求人サイトでブリーダーの求人を調査したところ、月収の下限平均は19万円でした。 ブリーダーは未経験者の採用を行っている場合も多いため、未経験者の場合は19万円を目安に考えると良いでしょう。 ブリーダー経験者であれば20万円を超え、マネージャーレベルになると30万円を超える求人が多いようです。 これを考慮するとブリーダーの平均年収は200~400万円程度と考えると良いでしょう。ブリーダーとして開業する場合の年収
ブリーダーは独立・開業が目指せる仕事です。 実際に個人でブリーダーとして働いている方も多いです。繁殖や販売が成功すれば、年収1,000万円超えを目指すことも可能です。 一度就職して経験を積んだ後に開業を目指すのも良いでしょう。違った経験ができて、ブリーダーとしてのステップアップになります。 次の章ではブリーダーになる一般的な流れを紹介します。 ブリーダーという夢をかなえるためにも、ぜひ参考にしてください。ブリーダーになる一般的な流れ

- 未経験からブリーダーになる
- 専門学校を卒業しブリーダーになる
ブリーダーになるために必要な資格とは?

- 第一種動物取扱業
- 動物取扱責任者
- 愛玩動物飼養管理士
- 動物看護師
第一種動物取扱業
第一種動物取扱業は、仕事として、動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示、競りあっせん、譲受飼養を行う場合に登録する必要があります。 申請手続きは、各都道府県によって異なります。ブリーダーを目指している方は、働きたい地域の申請手続き方法を確認してみましょう。動物取扱責任者
動物取扱責任者は、第一種動物取扱業の登録申請に必要な資格です。 なぜなら第一種動物取扱業者は、動物取扱責任者を設置する必要があるからです。 動物取扱責任者になるには、以下のいずれかに該当する必要があります。- 獣医師
- 愛玩動物看護師
- 半年間以上の実務経験 + 教育機関での1年間以上の学習
- 半年間以上の実務経験 + 試験による知識・技術の証明
愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士は、内閣府認定の公益社団法人日本愛玩動物協会により定められています。 この資格では、ペットの習性や正しい飼い方、動物関係法令について理解しており、動物愛護の精神を持っていることが証明できます。日本愛玩動物協会が提供する通信講座を受講した後に、指定の試験に合格することで認定されます。 参考:愛護動物栄養管理士動物看護士
動物看護師の主な仕事は、獣医師の補助や動物のお世話です。 動物看護師については、当サイトの別記事で詳しく紹介しています。 動物看護士も検討している方や、まだ動物看護士のことを知らない方はぜひ参考にしてください。 関連記事:愛玩動物看護師とは?国家資格化に関する情報や仕事内容・平均年収なども紹介!ブリーダーに向いている人の特徴

- 世話好きな人
- 子犬や子猫が好きな人
- 動物の成長を見るのが好きな人
- 根気強い人
ブリーダーを目指す人におすすめの専門学校

【まとめ】ブリーダーを目指すなら専門学校がおすすめ
