「ダイビングインストラクターってどうやったらなれるの?」
「大好きなマリンスポーツを仕事にしてみたい!」
ダイビングインストラクターに憧れるけれど、どのようになるのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
また、「いくら憧れている仕事でも、現実的に就職できるのか」や給与面も気になるところ。 そこで今回は、ダイビングインストラクターに興味のある方が知っておいて損のない情報をお伝えします。
- ダイビングインストラクターになるための条件や資格
- ダイビングインストラクターを目指せる大学、専門学校
- ダイビングインストラクターの就職口や年収など
ダイビングインストラクターになるための道しるべが見つかるはずなので、ぜひ参考にしてください。
記事の概要
- ダイビングインストラクターとは?スキューバインストラクターやマリンスポーツインストラクターとの違いを説明!
- ダイビングインストラクターになるための条件は?必要な能力を紹介
- ダイビングインストラクターになるために役立つ資格
- ダイビングインストラクターを目指せる学校
- 実習が豊富な学校を目指すのがおすすめ
- ダイビングインストラクターの就職先は?採用試験はある?
- ダイビングインストラクターの年収はいくら?気になる給料を解説
- ダイビングインストラクターは副業をしている人も多い
- ダイビングインストラクターのやりがいは?楽しいこと・大変なことって何?
- ダイビングインストラクターの将来性は?
- まとめ:ダイビングインストラクターなら好きを仕事にできる
ダイビングインストラクターとは?スキューバインストラクターやマリンスポーツインストラクターとの違いを説明!
海や水中で活躍するインストラクターには、さまざまな呼び名があります。ここでは、次の3つのインストラクターについて違いや特徴を解説します。
- ダイビングインストラクター
- スキューバインストラクター
- マリンスポーツインストラクター
簡単な仕事内容や、担当するマリンスポーツの種類などもお伝えするのでご覧ください。
ダイビングインストラクター
ダイビングインストラクターは、ダイビングの知識・技能を他者に指導する仕事です。 具体的には、ダイビングライセンスの取得を目指す人に対して、講義や実践を通して指導します。
また、体験ダイビングツアーの講師として参加し、安全にダイビングできるようツアー客を先導します。
ダイビングインストラクターはマリンアクティビティを教える立場の中でも、もっとも知名度の高い職業といえるでしょう。
スキューバインストラクター
スキューバインストラクターについては、基本的にダイビングインストラクターと同じと考えて問題ありません。ちなみに、スキューバとはダイビングのときに背負うタンクのことを指しています。
スキューバを英語で書くと“SCUBA”となり、「Self Contained Underwater Breathing Apparatus」の頭文字から付けられた言葉です。スキューバインストラクターとダイビングインストラクターの違いは明確に定義されていないので、呼び方が違うだけと考えておきましょう。
マリンスポーツインストラクター
マリンスポーツインストラクターは、一般に水上バイクやシュノーケルなどマリンスポーツを指導する仕事です。シュノーケルエリアに行くために船を出すことがあるため、船舶免許が必要になることもあります。
職場先のリゾートホテルなどが免許・資格取得の支援をおこなっていることもあります。インストラクターとしてデビューするまでは、ホテル内のサービス業を担当することも多いです。
マリンスポーツの幅は広く、シーカヤックやSUP(サップ)なども含まれます。
ダイビングインストラクターになるための条件は?必要な能力を紹介
ダイビングやマリンスポーツのインストラクターになるためには、指定団体や公式の資格が求められることがほとんどです。
代表的な資格を挙げると、ダイビングインストラクターならダイビングライセンス(Cカード)、マリンスポーツの水上バイクなら特殊小型船舶操縦士などがあります。そして、これらの資格試験を受けるためには、次のような条件を指定されることが多いです。
- 18歳以上であること
- 最低限泳げること
- 循環器系や呼吸器系の病気がなく健康なこと
- (ダイビングやシュノーケルの場合)競技経験が豊富なこと
そのため、これらの条件を満たしていないと、ダイビングやマリンスポーツのインストラクターには実質なれないということになります。
しかし、もっとも大切な能力は、「海やマリンスポーツが好きでたくさんの人に広めたいと思っていること」ともいえます。
このような気持ちがないと、資格を持っていたとしても、ダイビングを仕事として続けるのは難しいとされています。
ダイビングインストラクターを目指す方は、熱い気持ちや志を胸に抱きつつ、資格の取得に励みましょう。
ダイビングインストラクターになるために役立つ資格
ダイビングやマリンスポーツのインストラクターになるためには、いくつか役立つ資格があります。
ここでは、次の4つの資格をご紹介します。
- PADI(パディ)
- 潜水士
- ダイビングライセンス(Cカード)
- スポーツ指導者
ひとつ注意点として、この4つの資格を持っていないとインストラクターに絶対なれないというわけではありません。
しかし、資格を持つことでインストラクターに必要な知識や技能を学ぶことができ、スペシャリストとしての証明になります。
就職活動でも優遇されやすい資格なので、詳しく解説していきます。
①PADI
PADIは、ダイビングに関連するさまざまな資格を発行する指導団体です。
ダイビングの教育機関として世界180か国以上に展開しており、日本でも43の都道府県でスクールを開催しています。PADIの特徴は、目的とレベルから選べる豊富なコースです。
【コース一例】
- 素人から一人前ダイバーになれる「オープン・ウォーター・ダイバー・コース」
- リスク管理や水中での問題の対処を学べる「レスキュー・ダイバー・コース」
- フォト派ダイバーを目指せる「水中フォトグラファー・スペシャルティ・コース」
PADIでダイビングライセンス(Cカード)を取得するなら、「オープン・ウォーター・ダイバー・コース」が基本となります。
②潜水士
潜水士は、水中での工事や救助活動など、潜水作業をする際に必要な国家資格です。
ダイビングインストラクター以外にも、海洋研究者・海上自衛隊員・海中建設作業員などが取得することが多い資格となります。
試験の内容は筆記のみで、実技はありません。
本人確認さえできれば誰でも受験可能であり、合格率は80%を超えるといわれています。 高い合格率の理由は、受験者の多くが海上保安学校などで知識をすでに習得しているからです。
合格率が高い=試験が簡単というわけではないので、しっかりと勉強する必要があります。
潜水士の資格を取得すると、潜水時の浮力や性質変化、高気圧による人体への影響やリスク管理などを学ぶことができます。
③ダイビングライセンス(Cカード)
一般にダイビングライセンスと呼ばれているのが、『Cカード(Certification Card)』のことです。
Cカードを取得していると、インストラクターの同行がなくてもダイビングをおこなえるようになり、潜水可能な水深も深くなります。
Cカードを発行している指導団体は世界中にいくつもあり、先ほどご紹介したPADIもそのうちのひとつです。
PADI以外に有名な指導団体には、世界のダイビング指導機関の基準を作った『NAUI』や、英国王室との関わりを持つ由緒ある『BSAC』などがあります。
どの指導団体のCカードを取得した場合でも、効力は変わりません。
④スポーツ指導者
スポーツ指導者は、他者へスポーツを指導する際に必要な知識・技術を習得するための資格です。
資格取得を通して、スポーツを安全に楽しくおこなうための指導方法や、ケガ予防のための医療知識などが学べます。
スポーツ指導者は資格の総称であり、細かく分類すると15もの資格に分けることができます。
これからインストラクターになりたい方や、既にインストラクターとして指導を始めている方は、「スポーツ指導基礎資格」から取得するのが一般的です。
スポーツ指導者の資格は、学校教師や競技監督が持っているなど、スポーツ指導におけるプロフェッショナルの証明となります。
ダイビングインストラクターを目指せる学校
ダイビングインストラクターになるには、大学や専門学校などに進学して、知識と技能を身に付けるのもひとつの方法です。
Cカードさえ持っていればダイビングインストラクターになれるわけではないので、海洋生物や水中環境などの専門的知識をプラスで持っていることは強みになるはずです。
ここでは、大学・短大・専門学校をご紹介します。
①大学
ダイビングインストラクターを目指せる進学先のひとつめは、大学です。
学科によっては、海洋生物の生態系や動物化学について学ぶことができます。実習を通して水生生物の研究や飼育をおこなったり、小笠原諸島に滞在し固有種の環境保全学習やザトウクジラの観察などを行うところもあります。4年制なので、4年間通う必要があります。
大学と専門学校でお悩みの方はこちらの記事も参考にしてください。
関連記事:大学と専門学校どっちがいいの?
②短大
続いては、短期大学をご紹介します。
短期大学によっては、スポーツにおける基礎知識から指導者としての専門的な技能まで学ぶことができます。 カリキュラムでは将来の進路に合わせた科目を選択でき、Cカード取得のためのスキューバダイビング実習や、スポーツ指導に役立つ理論・医学知識などの授業科目がある場合もあります。
③専門学校
最後は、専門学校です。
東京都のTCA東京ECO動物海洋専門学校をご紹介します。
TCA東京ECO動物海洋専門学校の水族館・アクアリスト専攻では、水生生物の生態管理や環境整備など、アクア業界での活躍に欠かせない知識が学べます。
水族館や海洋研究所など全国7,500ヶ所の施設と教育提携しており、現場体験型の実習が豊富です。
また、ダイビングの特別授業もあるため、Cカードや潜水士の資格取得に役立てることができます。ダイビングインストラクターやドルフィントレーナーに就職した卒業生もいるなど、実績のある専門学校となっています。
実習が豊富な学校を目指すのがおすすめ
ダイビングやマリンスポーツのインストラクターを目指して進学するなら、実習が豊富な学校がおすすめです。
海洋生物や自然を相手にした仕事に従事する場合、多くの経験を積んでおくことが大切になります。実習を通して得る経験は、テキストでは学べないことばかりです。将来の仕事場のリアルな雰囲気を肌で感じ、自分に求められる技能を明確に見つけるチャンスでもあります。
そのため、実習が豊富な学校ほど、プロフェッショナルになるための経験を多く積めるのです。
ダイビングインストラクターの就職先は?採用試験はある?
ダイビングやマリンスポーツのインストラクターの就職先には、次のような職場があります。
- ダイビングショップ
- 水族館
- レジャー・アクティビティ運営会社
- リゾートホテル
就職後は、インストラクター業務に加えて、ダイビング器材の販売や体験ツアーに関する手配もおこなうことが多いようです。
特別な採用試験はなく、通常の就職活動と同様に求人へ応募し、面接を受けるのが一般的となります。ダイビングインストラクターの求人の中には、Cカードを持っていない未経験者でも受け入れている場合があります。
しかし、「潜水士やCカード取得者優遇」とされている求人も多いので、資格を持っている方が有利になるでしょう。
ダイビングインストラクターの年収はいくら?気になる給料を解説
気になるインストラクターの収入ですが、20代では年収300万円未満の人が多いようです。
新人の頃は月収12~15万円が一般的とされており、大卒初任給の平均約20万円より残念ながら給与水準が低いのが現状です。基本給の他の収入としては、インセンティブ・賞与・固定残業代が別途支払われる職場もあります。
また、正社員であれば社会保険や、資格取得の支援制度が設けられている場合があります。 インストラクターは収入が少なく安定した職種ではない分、ダイビングや海が心から好きな人が集まる職業といえます 。
ダイビングインストラクターは副業をしている人も多い
ダイビングやマリンスポーツのインストラクターの中には、副業をしている人も多いです。副業をしている背景には、ダイビングインストラクター自体の給与が少ないことや、季節により仕事量に差があることが考えられます。
具体的な副業としては、民宿・ライフセーバー・ジムのインストラクターなど、海の近くや体を使う副業があります。副業OKかは会社にもよりますが、非常勤のダイビングインストラクターは副業ができることが多いです。
給与面は心配だけどダイビングインストラクターの仕事をしたいと考えている方は、副業をする可能性も意識しておきましょう。
ダイビングインストラクターのやりがいは?楽しいこと・大変なことって何?
ダイビングインストラクターのやりがいは「お客さんにいいダイビング体験を提供でき、感謝されたとき」ではないでしょうか。
インストラクターはお客さんと面と向かって関わる分、直接感謝の言葉をもらえたり喜ぶ顔が見れたりします。自分の肌で「人の役に立っている」と実感できるのは、会社員にはないやりがいといえます。
また、ダイビングインストラクターの楽しいこと・大変なことには、次のような意見が多いです。
【楽しいこと】
- 好きなことを仕事にしている充実感がある
- 海や自然をいつも満喫できる
- 海や自然をいつも満喫できる
【大変なこと】
- 連日のダイビングは体力的にきつい
- ダイビング以外の販売業務や事務作業が意外と多い
大変なのことはありますが、自分の好きなことをしているという点を考えると、ダイビングインストラクターは大きなやりがいのある仕事といえます。
ダイビングインストラクターの将来性は?
就職するうえで気になるのが、ダイビングやマリンスポーツインストラクターの将来性です。
ダイビングやマリンスポーツは基本的に体を使う職業なので、体力面がきつくなり20~30代で転職する人もよくいます。その一方で、30代以降もダイビング業界に残る人は、ダイビングショップの運営を始めるなど経営者として活躍しています。
ダイビングは、マリンスポーツの代表格として半世紀以上前から存在し、今後も廃れていくことは考えにくいです。
そのため、ダイビングインストラクターという職業がなくなる可能性も低く、将来的にはショップ経営やインストラクター育成の道を見据えるのもいいかもしれません。
まとめ:ダイビングインストラクターなら好きを仕事にできる
今回は、ダイビングやマリンスポーツのインストラクターになるために、役立つ情報をお伝えしました。
【まとめ】
- ダイビングインストラクターは、ダイビングの知識・技能を指導する仕事
- 海やマリンスポーツが好きで、たくさんの人に広めたいと思う気持ちが大切
- 役立つ資格は、PADI・潜水士・Cカード・スポーツ指導者
- インストラクターを目指すなら実習が豊富な進学先がおすすめ
- インストラクターの就職先は、ダイビングショップが多い
- 年収が低く副業をしている人も多いが、ショップ経営などの道も開ける
- インストラクターになると人に感謝される&自分の好きなことができる
仕事である以上、やること成すことすべてが楽しいとはいかないかもしれません。ですが、自分がまったく興味のない仕事に就くより、好きなダイビングを仕事にする方のも選択肢の一つです。
ダイビングを仕事にしたい!という方におすすめなのが、本文でも紹介したTCA東京ECO動物海洋専門学校です。 カリキュラムに実習が多く含まれており、ダイビングの特別授業などで資格取得のための実技を学ぶことができます。
興味のある方は、ぜひ水族館・アクアリスト専攻 を見てみてください。
興味の湧く仕事を見つけられただけでも大きな一歩なので、ぜひダイビングインストラクターになることを真剣に考えてみてください。