人気のウサギの種類10選!特徴や性格・珍しい種類も紹介
2023.12.20
可愛らしい見た目や、おとなしい性格から、ペットとしても人気があるウサギ。
一口に「ウサギ」と言っても、実はさまざまな種類のウサギが存在していることを知っていますか?
この記事では、人気のウサギの種類や珍しいウサギの種類、日本に生息する野生のウサギの種類などを紹介します。
ウサギ初心者が知っておきたい注意点も記載しているので、これからウサギの飼育を検討している人は、ぜひご一読ください。
ウサギの種類は150種類以上
ウサギは、自然な交配のほか、人の手による品種改良によっても種類が増えています。
ウサギの品種は各国で公認されているため、国によって異なります。
日本が基準としているアメリカのウサギブリーダー協会ARBA(American Rabbit Breeders Association)の公認品種は52種類です。
イギリスのウサギブリーダー協会BRC(British Rabbit Council)では、150種類の品種が公認されています。
ライオンロップや日本白色種(ジャパニーズホワイト)など、非公認を含めると、ウサギの種類は150種類を超えます。
人気のウサギの種類10選
ここからは、ペットとして人気があるウサギの種類10選を紹介します。
- ネザーランドドワーフ
- ミックス(ミニウサギなど)
- イングリッシュアンゴラ
- ミニレッキス
- スタンダードチンチラ
- ダッチ(パンダウサギ)
- ドワーフホト
- ホーランドロップ
- アメリカンファジーロップ
- ジャージーウーリー
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
ネザーランドドワーフ
世界最小とされるネザーランドドワーフは、純血品種の中でも特に人気のウサギです。
コロンとした小柄な体に、丸っこい顔、短めの耳が、ぬいぐるみのように可愛らしい雰囲気を醸し出しています。
ARBAにおけるネザーランドドワーフの公認カラーは70種類で、カラーバリエーションが豊富なところも人気の秘密です。
原産国 | オランダ |
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体重・体長 | 体重:約1kg 体長:約26cm |
性格 | 警戒心が強い、慣れると甘えん坊、人懐っこい、好奇心旺盛、活発 |
平均寿命 | 5〜10歳 |
ミックス(ミニウサギなど)
ミックス(雑種)は、一般的なペットショップなどでも目にする機会が多く、ペットとして飼っている人が多い身近なウサギです。
ミックスの中では、特に「ミニウサギ」が人気があります。「ミニウサギ」とは正式な名称ではなく、小柄なミックス(雑種)の総称です。
ただし、あくまでも雑種のため、成長するにつれて「ミニ」とは言えないサイズにまで大きくなるケースも珍しくありません。
原産国 | 雑種のため不明 |
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体重・体長 | 体重:約1.5kg~3kg
体長:約26cm~40cm |
性格 | 雑種のため個体差が大きい |
平均寿命 | 5~10歳 |
イングリッシュアンゴラ
イングリッシュアンゴラは、ペット用に品種改良されたウサギです。物静かで人懐っこく、スキンシップも嫌がらないため、ペット初心者でも飼いやすく、人気があります。
全身を覆う長い被毛が特徴的で、アンゴラウサギの中では小柄なタイプに属します。
自分でも毛づくろいはするものの、猫のように毛玉を吐き出せないので、飼い主によるこまめなブラッシングが欠かせません。
原産国 | トルコ |
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体重・体長 | 体重:約2.5~3.5kg
体長:約30cm~50cm |
性格 | 穏やか、甘えん坊、スキンシップを嫌がらない |
平均寿命 | 6~10歳 |
ミニレッキス
ミニレッキスは、ビロードのようになめらかな手触りの被毛が魅力的なウサギで、筋肉質な体つきをしています。
短毛で抜け毛が少なく、お手入れにはさほど手間がかかりません。
穏やかで人懐っこい性格の個体が多く、慣れてくると頭を撫でたときに喜んだり、もっと撫でるよう催促してきたりすることもあります。
原産国 | アメリカ |
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体重・体長 | 体重:約1.8kg~1.9kg
体長:約35cm |
性格 | 穏やか、人懐っこい、甘えん坊、感情表現が豊か |
平均寿命 | 5~10歳 |
スタンダードチンチラ
スタンダードチンチラは、やわらかく美しい被毛が特徴的なウサギです。
元々は、高級毛皮として有名なチンチラ(ネズミの仲間)の毛皮の代用のため品種改良されました。
スタンダードチンチラは、ウサギの中では知能が高い方で、他の種類に比べてトイレのしつけなどもしやすいことから、ペットとしての人気も高まっています。
原産国 | フランス |
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体重・体長 | 体重:約2.3kg~3.4kg
体長:約30cm~40cm |
性格 | 賢い、感情表現が豊か、好奇心旺盛、活発 |
平均寿命 | 7~10歳 |
ダッチ(パンダウサギ)
ダッチは白と黒のツートンカラーが特徴的なウサギで、配色がパンダに似ていることから「パンダウサギ」とも呼ばれています。
社交的で人に慣れやすく、病気にも強いため、初心者でも飼いやすい品種として人気です。
基本的に穏やかな性格ですが、遊びや運動が好きで、活発な一面もあります。
原産国 | イギリス |
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体重・体長 | 体重:約1.5kg~2.5kg
体長:約30cm |
性格 | 穏やか、甘えん坊、社交的、スキンシップを嫌がらない、活発 |
平均寿命 | 7~10歳 |
ドワーフホト
ドワーフホトは全身の被毛が真っ白で、目の周りにだけアイラインのような模様(アイバンド)があり、目力が強調されているのが特徴です。
目の周り以外に黒い被毛が混ざった個体が生まれることもありますが、その場合は品種の規定から外れるため「ミスカラー」と呼ばれます。
ドワーフホトは、コロンとした小ぶりな体つきが可愛らしく、好奇心旺盛で人懐っこい性格もペットとして人気がある理由の1つです。
原産国 | ドイツ |
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体重・体長 | 体重:約1kg~1.5kg
体長:約25cm~35cm |
性格 | 好奇心旺盛、運動好き、甘えん坊、人懐っこい |
平均寿命 | 7~10歳 |
ホーランドロップ
ホーランドロップは、大型のロップイヤー種(垂れ耳ウサギ)の中では最も小柄な種類です。
基本的にはのんびりとした性格でおとなしく、飼い主とスキンシップをとることを好みます。ただ、ホーランドロップの性格は個体差が大きく、好奇心旺盛な冒険家タイプも少なくありません。
トレードマークの大きな垂れ耳は、耳の中が蒸れやすいため、こまめに耳掃除をしてあげることが大切です。
原産国 | オランダ |
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体重・体長 | 体重:約1.3kg
体長:約30cm~35cm |
性格 | おとなしい、のんびり屋、甘えん坊、好奇心旺盛 |
平均寿命 | 5~10歳 |
アメリカンファジーロップ
アメリカンファジーロップは長毛の垂れ耳ウサギで、綿毛のようにふわふわとした、やわらかい被毛が特徴的です。
体型は丸っこくコンパクトで、ロップイヤー種の中では小さめの種類に分類されます。
ややつぶれ気味の愛嬌のある顔や、大きく垂れた耳がぬいぐるみのように可愛らしく、ペットとして人気がある品種です。
原産国 | アメリカ |
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体重・体長 | 体重:約1.5kg~2.5kg
体長:約30cm |
性格 | おっとり、優しい、抱っこを嫌がらない |
平均寿命 | 7~10歳 |
ジャージーウーリー
ジャージーウーリーは小型の長毛種で、コンパクトな体つきや、丸っこい顔、ちょこんとした短めの耳が特徴的なウサギです。
被毛は少し巻いていて、長毛種のわりには被毛が絡みにくく、比較的お手入れがしやすい品種としても注目されています。
原産国 | アメリカ |
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体重・体長 | 体重:約1.3kg
体長:約20cm~25cm |
性格 | おとなしい、控え目 |
平均寿命 | 5~10歳 |
珍しいウサギの種類6選
ここからは、珍しいウサギの種類6選を紹介します。
- ヒマラヤン
- チェッカードジャイアント
- イングリッシュスポット
- ベルジアンヘア
- フレミッシュジャイアント
- ライオンヘッド
それぞれの特徴を、順番に見ていきましょう。
ヒマラヤン
ヒマラヤンは、世界最古のウサギの種類です。
イギリスでペット用に品種改良されたウサギですが、元々は自然発生のため、原産地については「ヒマラヤ山脈付近」ということしかわかっていません。
目が赤く、被毛は全体的に白く、耳や鼻、足、尻尾の先だけが黒っぽい配色になっているのが特徴です。
原産国 | 不明 |
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体重・体長 | 体重:約1.5kg~2kg
体長:約20cm~30cm |
性格 | 飼い主にだけ甘えん坊、抱っこが好き |
平均寿命 | 5~10歳 |
チェッカードジャイアント
チェッカードジャイアントは、被毛が全体的に白く、背中に太いラインがあり、目元・口元・耳に黒い模様があるのが特徴的なウサギです。
名前に「ジャイアント」と入っているとおり、ウサギとしてはかなり大きく成長するため、広い飼育スペースが必要となります。
野性味が強い品種で、警戒心が強く、気性が荒いため、ペットとして飼う際には、相応の知識や経験が不可欠です。
原産国 | ドイツ |
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体重・体長 | 体重:約4~5.5kg
体長:約65cm |
性格 | 警戒心が強い、気性が荒い、野性味が強い、懐きにくい |
平均寿命 | 5~10歳 |
イングリッシュスポット
イングリッシュスポットは、特徴的なブチ模様(スポット模様)が美しい品種です。
日本では流通量が少なく、見つけるのが困難で、販売価格も高額になりやすい傾向があります。
性格は人懐っこく、甘えん坊で、活発に体を動かして遊ぶことも好みます。
原産国 | イギリス |
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体重・体長 | 体重:約2.7~3.5kg
体長:小型~中型程度 |
性格 | 甘えん坊、人懐っこい、活発 |
平均寿命 | 5~10歳 |
ベルジアンヘア
ベルジアンヘアは、ノウサギのような外見をイメージして作られた品種です。
引き締まった細長い体や、シャープな顔つき、すらりと長い四肢からは、強い野性味が感じられます。
とても賢く、好奇心旺盛で、人を怖がることはあまりありません。野性的な外見とは裏腹に、甘えん坊な一面もあるチャーミングなウサギです。
原産国 | ベルギー |
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体重・体長 | 体重:約2.7kg~4.1kg
体長:約45cm~60cm |
性格 | 賢い、好奇心旺盛、人を怖がらない、甘えん坊 |
平均寿命 | 5~10歳 |
フレミッシュジャイアント
フレミッシュジャイアントは世界最大級のウサギと言われる品種です。中には、中型犬から大型犬ほどの大きさになる個体もいます。
小型のウサギに比べて老化がやや早い傾向があるとされています。
広い飼育スペースを必要とするため、誰でも気軽に飼える品種ではないものの、独特な存在感や、穏やかで人懐っこい性格が魅力のウサギです。
原産国 | フランス |
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体重・体長 | 体重:約4kg~9kg
体長:約40cm~60cm |
性格 | 穏やか、優しい、人懐っこい、賢い |
平均寿命 | 7~8歳 |
ライオンヘッド
ライオンヘッドは、雄のライオンのようなたてがみを持った、ユニークな見た目のウサギです。
コンパクトな体型に、丸っこい頭、短い耳を持ち、たてがみのような飾り毛以外は短めの被毛で覆われています。
なお、「ライオンラビット」と呼ばれるウサギは、ライオンヘッドと他の品種のミックス(雑種)であり、ライオンヘッドとは別の種類です。
原産国 | フランス、ベルギー |
---|---|
体重・体長 | 体重:約2~3kg
体長:約20cm〜35cm |
性格 | 穏やか、人懐っこい |
平均寿命 | 7~8歳 |
日本に生息するウサギは4種類
日本に生息する野生のウサギは、以下の4種類です。
- ニホンノウサギ
- エゾユキウサギ
- エゾナキウサギ
- アマミノクロウサギ
それぞれの生息地は、以下のとおりです。
種類 | 生息地 |
---|---|
ニホンノウサギ | 本州、四国、九州 |
エゾユキウサギ | 北海道 |
エゾナキウサギ | 北海道 |
アマミノクロウサギ | 奄美大島 |
なお、毛色や脚の長さなどで、4種類以上に分類されることもあります。
ウサギ初心者が知っておきたい注意点
ウサギを初めて飼う人が知っておきたい注意点は、主に以下の3つです。
- オス・メスの違い
- お手入れ方法
- 飼育環境
詳しく解説します。
オス・メスの違い
ウサギは、オスとメスで行動が変わってくるため、それぞれの違いを理解しておく必要があります。
オスのウサギで注意すべき点は、「スプレー行動」です。スプレー行動とは自分の縄張りにオシッコをスプレーのように吹きかけることを指します。
スプレー行動を防ぐためには、習慣化する前に去勢するのも1つの方法です。
メスのウサギの場合は、「偽妊娠」に注意しましょう。
偽妊娠とは、妊娠していないのに、妊娠時に分泌されるホルモンが出てしまい、「胸の毛をむしる」「巣作りをする」などの妊娠に備えた行動をとることを指します。
偽妊娠になると、飼い主に攻撃的になるだけでなく、母乳が溜まって乳腺炎を引き起こす恐れもあります。
偽妊娠を防ぐためには、避妊手術が効果的です。一般的に、避妊手術は生後6か月〜1歳の間に受けるのが理想とされています。
お手入れ方法
ウサギの種類に合わせて、適切なお手入れを行うことが大切です。
短毛種の場合は、1週間に1回程度ブラッシングしてあげましょう。夏毛から冬毛、冬毛から夏毛に生え変わる換毛期には、1〜2日に1回程度ブラッシングするのがおすすめです。
長毛種の場合は、短毛種に比べて被毛が絡まりやすいため、毎日こまめにブラッシングを行います。
また、ロップイヤー種(垂れ耳ウサギ)は耳の中が蒸れやすいので、特に丁寧な耳のケアが必要です。
飼育環境
ウサギの種類によって、適した飼育環境は異なります。
運動量の少ない小型のウサギの場合は、一般的なウサギのケージを使って、比較的狭いスペースでも飼うことが可能です。
一方、体が大きいウサギの場合は、大型犬用のケージや、屋外のウサギ小屋などを用意しなければならないケースもあります。
また、ウサギは温度の変化に弱いので、熱中症や体温の低下を引き起こさないよう、適切な温度管理も大切です。
風通しがよく、直射日光が当たらない場所を選び、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるよう、環境を整えてあげることをおすすめします。
まとめ:種類別の特徴を知ってお気に入りのウサギを見つけましょう
同じウサギの仲間でも、種類によってサイズや見た目、性格などは大きく異なります。
手のひらサイズのネザーランドドワーフや、なめらかな手触りで抜け毛の少ないミニレッキス、穏やかな性格のホーランドロップなどは、ペットとして特に人気の種類です。
また、イングリッシュスポットやフレミッシュジャイアントなど、日本ではなかなかお目にかかれない、珍しい品種に魅力を感じた人もいるのではないでしょうか。
種類別の特徴を知って自分のお気に入りのウサギを見つけましょう。
自宅にウサギがいると、毎日の生活がより楽しくなるでしょう。