トイプードルの性格は?特徴や飼いやすさ、向いている飼い主のタイプを解説

2025.04.10

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目次

愛らしい外見と賢い性格で多くの愛犬家から支持されているトイプードルは、日本のペットランキングでも常に上位に位置する人気犬種です。小型犬でありながら高い知能を持ち、家族との絆を大切にする性格から、初めて犬を飼う方にもおすすめの犬種として広く知られています。

この記事では、トイプードルの基本的な性格はもちろん、毛色や性別による性格の違い、飼い方のポイントまで詳しく解説します。すでに飼っている方も、トイプードルの性格を理解して、より良いパートナーシップを築く参考にしてください。

トイプードルと普通のプードル(スタンダードプードル)はどう違う?

プードルには大きく分けて3つのサイズがあり、それぞれ特徴が異なります。下表の通り、トイプードルは最も小さいサイズのプードルで、その愛らしいサイズと賢さから、日本では特に人気が高い犬種です。

種類

体高

体重

特徴

スタンダードプードル

45cm以上

20~30kg

最も大きく、原種に近い

ミディアムプードル

35~45cm

10~15kg

中間サイズで日本では比較的珍しい

トイプードル

28cm以下

2~4kg

小型で人気が高い

プードルの起源については諸説ありますが、スタンダードプードルは元々水猟犬として活躍していました。「プードル」という名前もドイツ語の「プードル(水しぶきをあげて泳ぐ)」に由来しています。活発で運動能力が高く、狩猟を手伝う働き犬でした。

一方、トイプードルは18世紀頃のフランスで貴族のための愛玩犬として小型化されたものです。当時の上流階級の女性たちがファッションの一部として抱えるのに適したサイズへと改良されました。この歴史的背景が、現在のトイプードルの社交的で人間に寄り添う性格にも影響していると考えられています。

関連記事:プードルの種類は?大きさや性格・お手入れの方法や飼い方も紹介!

トイプードルには種類がある?それぞれの特徴と違い

トイプードルはさらに体のサイズによって細かく分類されることがあります。これは公式の分類ではありませんが、ブリーダーやペットショップでよく使われる表現です。

トイプードルの中にもサイズの違いがある?

トイプードルは一般的に体高28cm以下ですが、その中でも以下のようなサイズ区分があります。

種類

体高

体重

特徴

スタンダードトイプードル

24~28cm

3~4kg

最も一般的なトイプードルのサイズ

タイニープードル

20~24cm

2~3kg

標準的なトイプードルより一回り小さいサイズ

ティーカッププードル

20cm以下

1.5~2kg

非常に小さいサイズ

それぞれのサイズによって、向いている飼い主のタイプも異なります。スタンダードトイプードルは初心者やファミリー向け、タイニープードルは一般家庭やシニア向け、ティーカッププードルは経験者や常に一緒にいられる方に向いています。

ティーカッププードルの中にも種類がある?

ティーカッププードルの中でも、さらに小さいサイズとして以下のような区分が存在することもあります。

ロイヤルティーカッププードルとは?特徴と性格

ロイヤルティーカッププードルは、ティーカッププードルの中でも特に小柄で、体重が1~1.5kg程度のプードルを指すことがあります。超小型サイズで上品な見た目が特徴的で、温和で静かな性格の子が多いとされています。

しかし、体が小さいため取り扱いには細心の注意が必要です。温度変化にも弱く、体調管理が難しいという側面もあります。特に冬場は寒さ対策が必須となり、夏場は暑さによる体調不良にも注意が必要です。

マイクロティーカッププードルとは?特徴と性格

マイクロティーカッププードルは、さらに小さく、成犬でも体重が1kg前後という極小サイズのプードルです。成犬でもカップに入るほどの極小サイズで、静かで大人しい性格が多いとされています。

しかし、非常に体が弱く、専門的な知識と細心のケアが必要です。体温調節が特に難しく、低血糖や骨折などのリスクも高いため、経験豊富な飼い主でなければ飼育は難しいでしょう。マイクロティーカッププードルは見た目の可愛らしさから人気がありますが、その分ケアの難易度も高いことを理解しておくべきです。

超小型プードルを飼う際の注意点

ティーカッププードルやマイクロティーカッププードルなどの超小型犬を飼う際の注意点は、以下の通りです。

  • 骨格が非常に繊細で、わずかな衝撃でも骨折のリスクがある
  • 体温調節能力が弱いため、気温の変化に弱く、寒さや暑さで体調を崩しやすい
  • 低血糖になりやすく、少量の食事を頻繁に与える必要がある
  • 頻繁なトイレが必要で、しつけに時間がかかることも

特に超小型犬は臓器が未発達な場合もあり、先天的な健康問題を抱えていることが多いです。定期的な健康診断を欠かさず、少しでも体調の変化があれば獣医師に相談するようにしましょう。

超小型のプードルを飼う場合は、これらのリスクを十分に理解し、常に細やかなケアができる環境と時間的余裕が必要です。見た目の可愛さだけで選ぶのではなく、責任を持って世話ができるかどうかをしっかりと考えることが大切です。

トイプードルの基本的な性格とは?

トイプードルは単に可愛らしい外見だけでなく、その性格も多くの人を魅了する理由となっています。基本的な性格特性を理解することで、より良い関係を築くことができます。

トイプードルはどんな性格の犬?

トイプードルの最大の特徴は、その賢さと学習能力です。犬種知能ランキングで全犬種中第2位に位置するほどの高い知能を持ち、新しいことを覚えるのが早く、複雑な指示も理解できる能力があります。

そのほかにも、トイプードルは以下のような性格を持ち合わせています。

  • 問題解決能力が高く、飼い主の言葉や仕草を理解する能力に優れている
  • スタンダードプードルに元々水猟犬としての歴史があり、小型化されたトイプードルにおいても小柄な体でも俊敏に動き、ジャンプ力がある
  • 飼い主との強い絆を求め、常に家族の近くにいたがる傾向がある
  • 適切な社会化があれば、他の犬や人とも仲良くできる
  • 表情や体の動きで気持ちを表現し、飼い主の感情を察知する能力が高い

性格に個体差はある?

トイプードルも他の犬種と同様に、個体によって性格に違いがあります。

遺伝的な要因もありますが、重要な要素となるのがしつけと育て方です。一貫したしつけにより、安定した性格に育つ傾向がありますが、甘やかしすぎると、わがままな性格になることもあります。飼い主の接し方が犬の性格形成に大きく影響するのです。

例えば、子犬の頃からさまざまな人や環境に触れさせると社交的になりやすく、安定した家庭環境で育つと穏やかな性格になりやすい傾向があります。

基本的にトイプードルは適応力が高い犬種なので、良好な環境としつけがあれば、どのような家庭環境でも穏やかで愛情深い性格に育つ可能性が高いです。ただし、神経質な面もあるため、大きな音や急な環境変化には配慮が必要です。

トイプードルとスタンダードプードルの性格の違い

同じプードルでもサイズによって性格傾向に違いがあります。

特性

トイプードル

スタンダードプードル

活発さ

非常に活発で遊び好き

活発だが落ち着きもある

甘え方

甘えん坊で常に一緒にいたがる

独立心があり過度な甘えは少ない

警戒心

やや神経質で警戒心が強い

落ち着いていて自信がある

社交性

社交的だが知らない人には警戒することも

非常に社交的で開放的

訓練適性

賢いが集中力にやや欠けることも

集中力が高く、複雑な作業も可能

トイプードルは小さな体に合わせて活発で甘えん坊な傾向があり、より家庭的な犬種とされています。一方、スタンダードプードルはより落ち着いた大人びた性格であることが多く、作業犬としての適性も残しています。

どちらも非常に賢く、家族に忠実な犬種ですが、飼い主のライフスタイルや求める関係性に合わせて選ぶとよいでしょう。

トイプードルの性格は毛色や性別・年齢で変わる?

トイプードルの性格は、毛色や性別、年齢によって傾向が異なることがあります。これらの違いを理解することで、自分のライフスタイルに合った子を選ぶ際の参考になります。

毛色別の性格の違い

トイプードルには10種類以上の毛色があり、ブリーダーや飼い主の間では、毛色によって性格傾向に違いがあるという経験則が語られています。科学的に完全に証明されているわけではありませんが、一般的に言われている傾向を紹介します。

毛色

傾向

ブラウン

忍耐強く家族に対して忠実な性格を持つことが多く、比較的おっとりとした性格の子が多い

シルバー

観察力に優れ、自分の意思をはっきり持っている子が多く、飼い主と対等な関係を築きたがる傾向がある

レッド

好奇心が旺盛で明るく陽気な性格の子が多く、家族との遊びの時間を特に楽しむ傾向がある

アプリコット

レッドに近い色合いで、性格も類似しており、人間や他の動物との交流を楽しむ社交的な一面がある

クリーム

温和で従順、家族に献身的な性格が多く、適応力が高い

ただし、これはあくまで傾向であり、個体差や育った環境による影響の方が大きい場合も多いことを忘れないようにしましょう。

オスとメスで性格に違いはある?

トイプードルは性別によっても性格傾向に違いがあります。もちろん個体差はありますが、一般的な傾向として以下のような特徴があります。

性別

特徴

オス

  • 活発でエネルギッシュ
  • 甘えん坊で飼い主に対する愛情表現が豊か
  • 喜怒哀楽がはっきりしている
  • 縄張り意識が強い

メス

  • 落ち着きがあり冷静
  • 自立心が比較的強く、一人の時間も上手に過ごせる
  • 飼い主の気持ちを察する能力が高い
  • 発情期(年に2回程度)に行動や性格が一時的に変化することがある

「オスとメス、どちらを選べばいいか」という質問は多いですが、性別よりも個体の性格と飼い主の相性を重視することが大切です。また、去勢・避妊手術により、性別による性格の違いは小さくなることもあります。

子犬期・成犬期・シニア期で変わる性格の特徴、落ち着く年齢の目安

トイプードルは年齢によっても性格が変化します。ライフステージごとの特徴を理解することで、適切なケアやしつけが可能になります。

年齢

特徴

子犬期(~1歳)

  • 好奇心旺盛で活発な時期
  • 集中力は短く、すぐに気が散りやすい傾向がある
  • 基本的なしつけを覚える重要な時期

成犬期(1歳~8歳頃)

  • 性格が安定してくる記事
  • 2~3歳頃には精神的に成熟し、子犬の頃のような落ち着きのなさが減り、より安定した性格になることが多い

シニア期(8歳頃~)

  • 穏やかな性格になることが多い
  • 若い頃ほど活発ではなくなり、睡眠時間が増える傾向がある
  • 高齢になると視力や聴力の低下により、少し神経質になったり、不安を感じやすくなったりすることも

一般的にトイプードルは2~3歳頃に落ち着く傾向がありますが、個体差も大きいです。オスは少し遅く、メスは早めに落ち着くことが多いと言われています。

飼い主ができること

年齢に応じた性格の変化に合わせて、飼い主ができることは多くあります。

年齢

意識すること

子犬期(~1歳)

  • 多様な環境や人との出会いを経験させる
  • トイレトレーニングや噛み癖の修正は早めに取り組む
  • 何が許されて何が許されないのかを明確に教える

成犬期(1歳~8歳頃)

  • 定期的な運動と遊びの時間を確保する
  • 新しい芸を教えたり、パズルトイで遊ばせたりする
  • 社会性を維持するための交流機会を定期的に設ける

シニア期(8歳頃~)

  • 年齢に合わせた適度な運動を心がける
  • 定期的な健康診断や歯のケアなど、予防医療に力を入れる
  • 床や温度管理に配慮し、階段の上り下りや滑りやすい床などに注意

どの年齢においても、一貫性のあるしつけと愛情を持ったケアがトイプードルの性格を良い方向に導くカギとなります。

トイプードルはしつけしやすい?

トイプードルは小型犬の中でも特にしつけがしやすい犬種として知られています。その理由や効果的なしつけ方法について解説します。

しつけがしやすいと言われる理由

トイプードルがしつけしやすいと言われる主な理由は、まず何といってもその高い知能にあります。犬種知能ランキングで第2位を誇るトイプードルは、言葉の理解力に優れ、問題解決能力も高いため、新しいコマンドを覚えるのが非常に早いという特徴があるのです。

またトイプードルは飼い主の反応に敏感なこと、学習意欲が高く、トレーニングを楽しむ姿勢があることも、しつけがスムーズに進みやすい理由です。これらの特性により、トイプードルは基本的なしつけから複雑な芸まで、幅広い訓練が可能な犬種といえます。

しつけで注意したいポイント

トイプードルのしつけで特に注意したいポイントは、以下の通りです。

  • 無駄吠え:社会化を十分に行い、異なる環境、人、音に対する恐怖心を減らすことで、無駄吠えを予防する。吠えたときに過剰に反応せず、落ち着いた対応を心がけることも大切
  • トイレトレーニング:定期的に同じ場所に連れて行く習慣づけをし、成功したときには必ず褒めることが効果的
  • 噛み癖の修正:おもちゃなど噛んでも良いものと悪いものの区別を教えることが効果的
  • 分離不安の予防:子犬期から少しずつ一人で過ごす時間を作ることが大切。出かける前の大げさな別れや帰宅時の過剰な歓迎は避け、留守番が特別なことではなく日常の一部であると教える

トイプードルのしつけでは、ポジティブな強化(褒める、報酬を与える)に基づいた方法が最も効果的です。叱ったり体罰を与えたりする方法は、神経質な一面を持つトイプードルの性格を悪化させる可能性があります。常に穏やかで一貫性のあるアプローチを心がけましょう。

トイプードルとスタンダードプードルのしつけのしやすさの違い

同じプードルでもサイズによってしつけのアプローチに違いがあります。

項目

トイプードル

スタンダードプードル

集中力

やや短め(15~20分程度)

長め(30分以上可能)

体力

比較的少ない運動量でOK

より多くの運動が必要

社会化

小柄なため恐怖心を持ちやすい

自信がありやや社会化が容易

甘え癖

過度の甘やかしでわがままになりやすい

甘やかしても比較的独立心を保つ

反復練習

短時間・少ない回数で効果的

じっくり時間をかけた訓練が可能

どちらのサイズのプードルも賢く、しつけやすい犬種ですが、飼い主のライフスタイルや求める関係性に合わせて選ぶとよいでしょう。

トイプードルを飼うのに向いている人は?

トイプードルはさまざまな家庭環境に適応できる犬種ですが、特に相性の良い飼い主の特徴や生活環境について考えてみましょう。

初心者でも飼いやすい?(向いている人・向いていない人)

トイプードルは小型で扱いやすく、また基本的なしつけが比較的容易に行えることなどの理由から、初心者の方でも比較的飼いやすい犬種といえます。

なかでも、以下に該当する人はトイプードルが向いているといえるでしょう。

  • コミュニケーションを大切にする方
  • 定期的に時間を取れる方
  • 基本的なしつけに取り組める方
  • トリミングなどの定期的なケアが可能な方
  • 長期的な関係を築きたい方(寿命が14~17年と長い)

一方、以下に当てはまる方はトイプードルがあまり向いていない人といえます。

  • 長時間留守にすることが多い方(分離不安になりやすい)
  • 定期的なトリミングに通えない方(被毛のケアが必須)
  • 一貫したしつけができない方(甘やかしすぎるとわがままになる)
  • あまり運動させる時間がない方(適度な運動は必要)
  • 犬との交流時間が取れない方(愛情欲求が強い犬種)

適切な規律としつけ、十分な運動と愛情を提供できる環境であれば、トイプードルは初心者の方でも十分に飼育可能な、素晴らしい家族の一員となるでしょう。

一人暮らしでも大丈夫?(お留守番や生活リズムの影響)

トイプードルは飼い主との絆を大切にするため、長時間の留守番は苦手な傾向があります。しかし、以下のような対策と工夫により、一人暮らしの方でも飼育は可能です。

  • 子犬期からの留守番訓練を行う。短時間から始めて少しずつ時間を延ばしていくことで、留守番に慣れさせる
  • 安全で快適な留守番スペースを確保し、知育おもちゃやコングなどの暇つぶしグッズを用意する
  • 朝と夕方に十分な運動と遊びの時間を確保する。散歩は最低でも1日1時間(朝晩に分けても可)行い、休日は特に充実した時間を過ごす
  • 必要に応じてドッグシッターやペットホテルを利用したり、信頼できる知人に預かってもらう体制を作っておく

理想的には一日の留守時間は4~5時間程度までに抑えることが望ましいですが、上記のような対策をしっかり取ることで、フルタイムで働く一人暮らしの方でも飼育は可能です。ただし、トイプードルの性格を考慮し、十分な愛情と時間を提供できるかどうかを慎重に検討することが大切です。

トイプードルを育てるときの注意点は?

トイプードルを育てる際には、その特有の性格や特性を理解し、適切に対応することが大切です。ここでは特に注意すべきポイントを解説します。

トイプードルとスタンダードプードルの違い

トイプードルとスタンダードプードルでは、体のサイズだけでなく性格や特性にも違いがあります。

項目

トイプードル

スタンダードプードル

性格

神経質で敏感

比較的落ち着いていて精神的に安定している

ストレス耐性

飼い主への依存度が高く、分離不安になりやすい

比較的独立心があり、一人でも落ち着いて過ごせる

体力

1時間程度の散歩と適度な室内遊びで十分満足できる

より多くの運動量が必要

社交性

家族中心で警戒心がやや強い傾向

社交的かつ開放的

環境変化への適応力

環境変化にストレスを感じやすい

新しい環境への適応が比較的早い

神経質な一面も?ストレスを感じやすい性格

トイプードルは賢く活発な性格の一方で、繊細で神経質な一面も持ち合わせています。トイプードルの神経質な特徴を以下に挙げます。

  • 大きな音や突然の動きに驚きやすい
  • 環境の変化にストレスを感じやすい
  • 飼い主の感情変化に敏感に反応する
  • 見知らぬ人や場所に対して警戒心を示す
  • 飼い主への依存度が高い

このような特性から、ストレスを感じると過度の舐め行動(足や体を舐め続ける)、吠え続ける、落ち着きなく動き回る、食欲不振、隠れる、震えるなどの行動を示すことがあります。これらはストレスのサインかもしれません。

これらの神経質な特性に対処するためには、子犬の頃からさまざまな環境や音に慣れさせる社会化を十分に行うことが大切です。またクレートなどの安心できる場所を用意し、トイプードルが自分の「安全基地」として認識できる場所を作るようにしましょう。

これらの対策により、神経質な面を最小限に抑え、安定した性格に成長させることができます。

吠えやすい?しつけ次第で改善できるポイント

トイプードルは警戒心が強く、また飼い主の注目を集めるために吠えることがあります。これらの吠えに対処するには、まず予防的アプローチが効果的です。

  • 十分な運動と精神的刺激を提供し、エネルギーと知的欲求を満たす
  • 早期からの社会化トレーニングにより、さまざまな環境や人に慣れさせる
  • 留守番の訓練で分離不安による吠えを予防する

また吠えている最中の対応も重要です。落ち着いた態度で対応し、大声で叱ったり興奮したりせず、静かになった瞬間を見計らって褒めるようにしましょう。

ただし、特に問題が深刻な場合は、動物行動学の専門家に相談することも検討すべきです。クリッカートレーニングなどのポジティブな方法を活用した専門的なアプローチが効果的な場合もあります。

トイプードルの寿命は?かかりやすい病気を紹介

トイプードルは比較的健康な犬種ですが、注意すべき健康問題もあります。寿命や代表的な疾患について理解しておきましょう。

トイプードルの平均寿命はどれくらい?

トイプードルは小型犬の中でも比較的長寿で、平均寿命は約12~15年です。適切なケアと健康管理によって、15年以上生きる個体も珍しくありません。

サイズ別に見ると、寿命に若干の違いがあります。一般的なスタンダードトイプードルの平均寿命は13~15年程度で、タイニープードルは12~14年程度、ティーカッププードルはやや短く10~12年程度と言われています。

トイプードルがかかりやすい病気と症状

トイプードルは比較的健康な犬種ですが、特に注意すべき疾患がいくつかあります。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

小型犬によく見られる膝の問題で、膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置からずれてしまう症状です。トイプードルを含む小型犬種に多く見られる遺伝的な傾向があります。

膝蓋骨脱臼の主な症状としては、後ろ足を挙げて三本足で歩く姿が特徴的です。また、歩行時に突然足を上げたり、後ろ足を引きずるように歩いたりすることもあります。痛みがある場合は鳴き声を上げることもあります。

この症状の予防と対策は、以下の通りです。

  • 肥満は膝への負担を増やすため、適正体重を維持する
  • 極端なジャンプや階段の上り下りを避け、特に子犬期の無理な運動を控える
  • 滑りにくい床材を使用する、もしくはカーペットやラグを敷く

重度の場合は手術が必要になることもありますが、軽度~中度であれば適切な管理により症状を軽減できることも多いです。獣医師の指導のもと、適切な対応を取ることが大切です。

流涙症(涙やけ)

目の周りの毛が濡れて茶色く変色する症状で、見た目の問題だけでなく皮膚炎の原因にもなります。特にトイプードルの白い被毛では目立ちやすい問題です。

流涙症の主な症状は、目の下の毛が茶色く変色することです。また、目やにが多く出たり、目を頻繁にこすったりする行動も見られることがあります。

この症状の予防と対策は、以下の通りです。

  • 専用のクリーナーなどで優しく目の周りを拭き取る
  • 着色料や添加物が少ないドッグフードを選ぶ
  • 硬水が原因になることもあるため、軟水や濾過した水を与える
  • 獣医師による涙管の検査を行う

完全に防ぐことは難しい場合もありますが、日常的なケアにより症状を軽減することができます。特に白い被毛のトイプードルでは、こまめなケアが美観を保つためにも大切です。

低血糖症

特に小さいサイズのトイプードルやティーカッププードルに見られやすい症状です。血糖値が急激に下がることで生命に関わる危険もあります。

低血糖症の主な症状としては、ふらつきや震え、極度の疲労感などが見られます。症状が進むと意識がもうろうとしたり、失神やけいれんを起こしたりすることもあります。特に子犬や体重の少ない個体で注意が必要です。

この症状の予防と対策は、以下の通りです。

  • 小分けで頻繁な食事を与える(特に子犬期は1日3~4回に分けて給餌し、長時間の空腹状態を避ける)
  • 高品質で消化の良いドッグフードを選び、急激な血糖値の変動を防ぐ
  • 極度の運動や空腹状態を避ける
  • 食欲不振や体重減少が見られる場合は、早めに獣医師に相談する

低血糖の兆候が見られたら、すぐに糖分を与え、獣医師に相談することが重要です。特に体重2kg以下の小さなトイプードルやティーカッププードルでは、常に注意が必要です。

まとめ|トイプードルの性格を理解して、楽しいドッグライフを!

この記事では、トイプードルの基本情報からスタンダードプードルとの違い、サイズのバリエーション、基本的な性格、毛色や性別による性格の違い、しつけのポイント、飼いやすさ、注意点、そして健康管理まで幅広い内容を解説しました。

トイプードルの最大の魅力は、その高い知能と人間に対する深い愛情です。適切なしつけと十分な愛情があれば、バランスの取れた素晴らしい家族の一員となることでしょう。

一方で、以下のような点は飼育前に理解しておくべき重要なポイントです。

  • 神経質な面があり、環境変化にストレスを感じやすい
  • 分離不安になりやすい傾向がある
  • 定期的なグルーミングが必要
  • 知的刺激と適度な運動が不可欠
  • 健康管理には特に膝や目、歯のケアが重要

これらの特性を理解した上で適切なケアを提供すれば、トイプードルはあなたの人生に計り知れない喜びと癒しをもたらしてくれるでしょう。あなたに合ったトイプードルとの素敵な生活が始まりますように。



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