メダカの種類一覧!初心者向けの品種の人気ランキングTOP10
2024.01.22
- 目次
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- メダカの種類は500種類以上!
- 体型に由来した種類
- ヒメダカ
- ヒカリメダカ
- その他体型を表す名称
- ダルマメダカ
- ヒカリダルマメダカ
- 体色に由来した種類
- クロメダカ
- シロメダカ
- 楊貴妃メダカ
- 紅白メダカ
- ヒレの形に由来した種類
- マルコ
- ロングフィン
- スワロー
- メラー
- 目に由来した種類
- アルビノメダカ
- パンダメダカ
- 出目メダカ
- スモールアイメダカ
- 改良メダカの種類
- ブラックダイヤ
- マリアージュロングフィン
- ユリシス
- 初心者向けの品種の人気ランキングTOP10
- 1位:クロメダカ
- 2位:シロメダカ
- 3位:ヒメダカ
- 4位:アオメダカ
- 5位:楊貴妃メダカ
- 6位:幹之メダカ
- 7位:紅白メダカ
- 8位:パンダメダカ
- 9位:三色メダカ
- 10位:ダルマメダカ
- メダカの種類に関するよくある質問
- メダカの品種で飼いやすい・飼いにくいはあるの?
- アオメダカとシロメダカの見分け方は?
- メダカの高級な品種は?
- 種類の違うメダカを同じ水槽で飼えますか?
- まとめ:メダカを迎えて楽しもう
メダカの飼育を検討している人のなかには、「どんな種類があるのかな?」といった疑問のある人もいるかもしれません。
1990年代までのメダカは、黒っぽいクロメダカや、黄色味を帯びたヒメダカがほとんどでした。
しかし、近年のメダカは改良が進み、非常に多くの種類に分かれています。
この記事では、多種多様に分かれたメダカの種類について解説し、初心者でも飼いやすいメダカの種類10選をランキング形式で紹介します。
名前を見ただけでは、わかりにくいメダカの種類をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
メダカの種類は500種類以上!
近年、品種改良が進んだメダカの種類は、2023年時点で500種類以上になるといわれています。
以前はヒメダカとクロメダカの2種類が基本でした。しかし、メダカは丈夫で世代交代のスピードが早いこともあって、毎年のように新種のメダカが誕生しています。
「原種」と呼ばれる昔から日本にいるメダカはクロメダカで、江戸時代から観賞魚として親しまれていました。
それから、メダカが本来持っている色素を引き出す改良が始まってヒメダカが誕生、2000年代に入ってシロメダカやアオメダカが誕生しています。これらの種類は「改良メダカ」と呼ばれ、新種のメダカの先駆け的存在でした。
改良メダカとは一匹の変わりメダカを累代飼育(何世代にもわたって育てる方法)した品種で、その後は色だけでなく体型やヒレの形も改良が進み、さまざまな種類が生まれています。
メダカの種類の名前は、体色や体型、ヒレの形などにそれぞれ名前が付いており、これらを組み合わせて品種名になっています。つまり、種類の名前を見ればある程度どのような特徴のメダカなのかがわかるのです。
次章から、メダカの種類の名前について詳しく解説していきます。
体型に由来した種類
体型に由来した代表的なメダカの種類は、次のとおりです。
- ヒメダカ
- ヒカリメダカ
- その他体型を表す名称
順に解説します。
ヒメダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
ヒメダカ、シロメダカなどは、体型が原種のクロメダカに近く「普通体型」と呼ばれる種類です。品種のなかでも最も多い種類ともされています。
緋色のメダカなので、「緋メダカ」が名前の由来です。
ヒカリメダカ
ヒカリメダカは「ヒカリ体型」に分類される種類です。尾ビレがひし形なのと、背ビレや尻ビレが上下対称なのが特徴です。
背が光り輝いて見えたことが名前の由来といわれていますが、光っているように見えない種類もいるため、ヒカリメダカは体型を表す種類に分類されています。
その他体型を表す名称
「ヒメダカ」「ヒカリメダカ」のほかにも体型を表すものが2つあります。
ダルマメダカ
「ダルマ体型」から由来して「ダルマメダカ」と呼ばれます。
ダルマ体型はその名のとおり、ダルマのように丸い体型が特徴で、ダルマ体型と普通体型の中間に位置する「半ダルマ体型」と呼ばれる種類もいます。
ヒカリダルマメダカ
ヒカリダルマメダカは「ヒカリダルマ体型」と呼ばれる、ヒカリ体型とダルマ体型の両方の要素を持つ体型のメダカです。
ヒカリ体型のような背ビレと尾ビレを持ち、ダルマ体型のように丸い体型をしています。美しく愛嬌のある姿で、人気があります。
体色に由来した種類
体色がそのまま名前になった種類を紹介します。
メダカは本来、次の4つの色素を持っています。
- 黒色
- 黄色
- 白色
- 虹色
この4つの色素が組み合わさってメダカの体色が決まっていきます。なかには特定の色素を持っていなかったり、特定の色素が強く出たりして、さまざまな体色が現れます。
体色に由来した代表的な種類は次のとおりです。
- クロメダカ
- シロメダカ
- 楊貴妃メダカ
- 紅白メダカ
ひとつずつ解説します。
クロメダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
クロメダカは原種、またはそれに近い色のメダカで、野生そのままの姿といえます。
濃い茶色から薄い黒色のメダカをクロメダカと呼び、原種より薄い色の茶メダカや体色が黄色いヒメダカは、品種改良された種類です。
流通量が多く、目にすることが多い一番馴染み深いメダカといえます。
シロメダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
シロメダカは体色が白いメダカです。
シロメダカは黒の色素を持っておらず、黄色の色素も少ないのでヒメダカよりも白っぽくなります。
また、黒の色素のみ持っていて青っぽい「アオメダカ」という種類もいます。
楊貴妃メダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
楊貴妃(ようきひ)メダカは、朱赤系の体色のメダカのなかの代表的な品種です。
本来のメダカは赤の色素は持っておらず、黄色の色素の出方や他の色との組み合わせで赤く見えるといわれています。
ヒメダカよりも濃く、まるで金魚のような赤い体色です。
紅白メダカ
紅白メダカは体色が朱と白の2色に分かれている種類です。
体色が赤い楊貴妃系のメダカのなかで、色素が欠けていたり、透明なウロコを持っていたりする個体から誕生したといわれています。
紅白メダカの体色に黒が入った、「三色メダカ」という種類もいます。
ヒレの形に由来した種類
ヒレの形に由来したメダカの種類を紹介します。
ヒレの形に由来した種類のメダカには、特定のヒレがなかったり、長く伸びていたり分割されていたりと、ヒレに一目でわかる特徴があります。
ヒレの形に由来した代表的な種類は、次のとおりです。
- マルコ
- ロングフィン
- スワロー
- メラー
順に解説します。
マルコ
マルコとは背ビレを持たない種類のことです。
背ビレがないため、背中の体色や輝きがわかりやすいと人気があります。
ロングフィン
ロングフィンは「ヒレ長」とも呼ばれる種類で、その名のとおり背ビレや尻ビレが長いです。
長いヒレを揺らしながら泳ぐ姿が優雅でゴージャスと人気があります。長いヒレに体色が乗る個体もいます。
スワロー
スワローは背ビレ、尾ビレ、尻ビレの一部だけが伸びている種類です。
スワロー系と呼ばれるヒレがランダムに伸びているグッピーに似ていることから、スワローといわれるようになりました。不揃いのヒレをたなびかせて泳ぐ姿が美しいです。
メラー
メラーは各ヒレに切れ込みが入って、複数枚に分かれている種類です。
発見当初は尾ビレのみが分かれていましたが、代を重ねていくことで全てのヒレが分かれたメラー系が誕生しました。
目に由来した種類
メダカは目の違いでも種類が分かれます。代表的なのは次のとおりです。
- アルビノメダカ
- パンダメダカ
- 出目メダカ
- スモールアイメダカ
順番に解説します。
アルビノメダカ
アルビノメダカは目が赤いメダカです。
メラニンの合成がおこなわれず、血液が透けて見えるために目が赤く見える種類で、体色も白や黄色、朱赤系などに限定され、黒や茶になることはありません。
パンダメダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
パンダメダカは目が黒く見える種類です。
メダカの4つの色素のうち、目の虹色の色素が欠乏し黒く見える種類で、同様に腹部も黒いことが多くあります。
また、パンダメダカのなかには虹彩(こうさい・目の周りの部分)が黒い個体もいます。
出目メダカ
「出目」といえば「出目金」と呼ばれる金魚が一般的ですが、メダカにも両目が飛び出した「出目メダカ」という種類がいます。
頭蓋骨が変形して目から口までの距離が短いため目が飛び出して見える種類で、横に出ている個体や、上に出ている個体など、目の出方はさまざまです。
スモールアイメダカ
スモールアイメダカは、黒目の部分が非常に小さく萎縮したメダカです。
視力が低いため、環境によって体色が変わること(背地反応・はいちはんのう)が少ないとされています。片方の目だけがスモールアイでもう片方は普通の目の「片目スモールアイ」もいます。
改良メダカの種類
ここで、特に近年誕生した変わった種類のメダカを紹介します。次の3つです。
- ブラックダイヤ
- マリアージュロングフィン
- ユリシス
それぞれ解説します。
ブラックダイヤ
ブラックダイヤはブラックラメメダカ、オロチラメとも呼ばれる種類で、ヒレまで真っ黒の体色にラメが入った種類です。ガラスの水槽や白い容器で飼育しても体色が変わらず、美しい純黒を楽しめます。
マリアージュロングフィン
マリアージュロングフィンは体色が青で、体外光(背中に青白い光)、ロングフィン(ヒレ長)、メラー(複数枚に分かれたヒレ)のメダカのことです。背ビレと尻ビレが伸びて白くフサフサしています。
ユリシス
ユリシスは黒地にオレンジが入ったオーロラ体色に、青色のラメが入った種類です。
「黒オレンジ半透明鱗ラメ」とも呼ばれる品種で、黄色やオレンジの体色に青ラメが入ったオーロラ色のメダカをいうことが多くあります。「幸せを呼ぶ青い蝶」ユリシスと同じ名前ということでも人気がある高級メダカです。
初心者向けの品種の人気ランキングTOP10
クロメダカとヒメダカの2種類しか存在しなかった時代は、素朴な印象のあったメダカですが、近年品種改良が進んで、華やかな見た目のメダカも増えてきました。
艶やかなメダカに目を引かれがちですが、品種改良で誕生したメダカは繊細な管理が必要で、初心者には飼育が難しいこともあります。
この章では、初心者でも飼いやすいメダカTOP10をランキング形式で紹介します。メダカを飼ったことがない人は、まずは飼育しやすいメダカから始めて、徐々に近年誕生した改良メダカを飼ってみましょう。
では1位から順に紹介します。
1位:クロメダカ
クロメダカは改良前の「原種」と呼ばれる種類で、非常に丈夫で飼育しやすいメダカの代表格です。体色はグレーや焦げ茶が多いですが、飼育環境で変化することもあります。
愛好家の間でも「和を感じるメダカ」として人気があります。
2位:シロメダカ
シロメダカは黒の色素が少ないメダカの代を重ねて(累代)、体色を白くしたメダカです。
原種と同じ普通体型で目は黒く、非常に丈夫で繁殖も簡単にできます。
3位:ヒメダカ
ヒメダカは原種の突然変異で、小学生の頃に教室でヒメダカを飼っていたという方も多いでしょう。
品種改良が盛んにおこなわれる前から存在し、丈夫で飼いやすいだけでなく、ホームセンターやペットショップなどでも入手しやすいです。
4位:アオメダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
アオメダカは体色が青みを帯びたメダカです。
「水槽全体が華やかになる」とまではいえませんが、他の種類と一緒に泳がせるとアクセントになります。ホームセンターでも入手できて値段も安く、原種に近いため丈夫で飼いやすいです。
5位:楊貴妃メダカ
楊貴妃メダカは2004年に誕生した改良品種で、金魚のように鮮やかな朱色の体色が特徴です。
改良メダカのひとつですが丈夫で飼いやすく、繁殖させるのも易しいので改良メダカの入門編としておすすめできます。
水草の緑と合わせても映えるので、楊貴妃メダカ一種を単独で飼うのもよいでしょう。
6位:幹之メダカ
画像引用元:神畑養魚株式会社
幹之(みゆき)メダカは背中が青や白に光る「体外光」を持つ品種で、体外光のことを「幹之的光」ともいいます。
美しい見た目で、光の入り方でランク付けされます。背中から頭まで広範囲で光る個体は「スーパー光」「極光」などと呼ばれ、価格も高いです。ペットショップで入手しやすいランクは、一匹150円〜200円程度で販売されています。
飼育や繁殖もそれほど難しくなく、幹之メダカだけで群泳させてもとてもきれいです。
7位:紅白メダカ
紅白メダカは体色が朱色と白のメダカです。
赤と白のコントラストが美しく「縁起がよい色」とされていることもあって、紅白メダカの愛好家も多くいます。黒のような色の濃い飼育容器でも映える体色です。
他のメダカと同じように飼育できますし、繁殖させると紅白が生まれる可能性が高いですが、模様までしっかり受け継ぐとは限りません。紅白メダカの繁殖の難しいところでもあり、おもしろいところでもあります。
8位:パンダメダカ
パンダメダカは透明感のある体で、黒い目と黒い腹膜が特徴のメダカです。目の黒色がはっきりしていることから「パンダ」と呼ばれます。
黒い目を楽しむなら、横から観賞できる水槽が向いています。大きな黒目が可愛らしく人気のある品種です。
飼育や繁殖も難しくはありません。しかし、繁殖させたとき目の黒が薄かったり、出なかったりすることがあるので、きれいなパンダメダカを希望している場合には注意が必要です。
9位:三色メダカ
三色メダカは小さな錦鯉のような、朱色と白と黒の3色から構成されたメダカです。
とても目を引く体色なので観賞魚として人気が高く、豊かな体色を楽しめます。
飼育も難しくなく繁殖もさせやすいですが、親の体色をそのまま受け継ぐことが難しいです。美しい体色を引き継ぐならば、稚魚を厳選して繁殖させる必要があります。
10位:ダルマメダカ
ダルマメダカは体型が丸く、愛嬌のある姿が人気ですが、初心者には少し飼育が難しいです。
背骨が短いため、内蔵に負担がかかって頻繁に消化不良を起こすので、餌の与えすぎには注意が必要です。また、泳ぎが苦手なので水流を弱めにしましょう。餌を食べ損ねることもあるので、他の品種と混ぜない単種飼育がおすすめです。
繁殖はメダカの品種のなかでも難しいほうです。卵を産んでも孵化しなかったり、生まれてもダルマ体型にならなかったりします。水温を28℃に保つとダルマ体型に育ちやすいです。
メダカの種類に関するよくある質問
メダカの種類について、よくある質問をまとめました。次の4つです。
- メダカの品種で飼いやすい・飼いにくいはあるの?
- アオメダカとシロメダカの見分け方は?
- メダカの高級な品種は?
- 種類の違うメダカを同じ水槽で飼えますか?
順に回答します。
メダカの品種で飼いやすい・飼いにくいはあるの?
メダカの飼育は全般的に難しくはありませんが、メダカを初めて飼うならば「原種」と呼ばれるクロメダカや原種に近いシロメダカ、ヒメダカなどがよいでしょう。
原種に近い品種は素朴な印象ですが、体が丈夫で繁殖も簡単なことが多いです。一方で、品種改良された「改良メダカ」といわれる品種は、原種に比べると飼育が難しいことがあります。
アオメダカとシロメダカの見分け方は?
シロメダカは黒の色素を持っておらず、ヒメダカにある黄色の要素も少ない品種で、淡いピンク色の体色をしています。
それに対しアオメダカは、シロメダカとクロメダカを交配してできたメダカで、黄色みはなく黒の色素のみあります。青みを帯びた体色で、シロメダカよりも透明感があるのが特徴です。
メダカの高級な品種は?
メダカは同じ品種でも体色や体型、ヒレの形が美しい個体は値段が高くなり、珍しい品種や新種、人気が高い品種は「高級メダカ」といわれることがあります。
なかでも「琥珀透明鱗スモールアイサムライメダカ」、通称「信長」と呼ばれる品種は、2010年に100万円という高値が付きました。
また「高級」と呼ばれる品種には、次のようなものがあります。
- オロチラメ(相場:10,000円)
- オレンジ黒ブラックリム(相場:10,000円)
- 三色ラメ幹之(相場:5,000円)
- ブラックスワローヒカリ(相場:10,000円)
姿が美しいだけでなく、目新しさで注目されている品種も価格が上がりやすくなるようです。
種類の違うメダカを同じ水槽で飼えますか?
基本的には同じ水槽で飼えます。違う品種同士でも必要な飼育環境は変わらないためです。
一緒に飼うことで交雑が起きて、異品種同士で子どもが生まれる可能性があります。
ただし、ダルマ体型を普通体型と一緒に飼うと、ダルマ体型は泳ぎがうまくないために餌が食べられないことがあります。
掛け合わせをよしとしない場合や、異品種と一緒に飼うと健康に支障が出る場合などは、同じ水槽で飼わないほうがよいでしょう。
まとめ:メダカを迎えて楽しもう
小学校の教室で飼っていたメダカが、今こんなに多様な種類があることに驚いた人も多いのではないでしょうか。
素朴な魅力があったメダカも、品種改良が進んで500種類以上ともいわれるほどの品種が生まれました。色鮮やかだったり、長いヒレを優雅に揺らしたりして泳ぐメダカはとても美しく、魅力的です。
基本的には、メダカは体が丈夫で初心者でも飼いやすいです。まずは原種に近いメダカから始め、徐々に美しい見た目の改良メダカの飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。