チワプーとは?性格などの特徴や飼い方のポイント、価格相場まで紹介
2024.01.16
- 目次
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- チワプーとは?
- チワプーの特徴
- 性格
- 被毛
- 体高・体重
- 平均寿命
- チワプーの歴史
- チワプーを飼うときのポイント
- しつけは子犬の頃からおこなう
- 過ごしやすい環境を作る
- チワプーのお手入れ方法
- 歯磨きは毎日
- ブラッシングは2~3日に1回
- 爪切りは2週間~1カ月に1回
- トリミング(カット)は1カ月に1回
- シャンプーは1カ月に1回
- チワプーのかかりやすい病気
- 流涙症(涙やけ)
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)
- チワプーの子犬を迎える方法
- ペットショップで探す
- ブリーダーから譲り受ける
- 里親になる
- チワプーの価格相場
- チワプーのよくある質問
- チワプーのトリミング料金(カット)の相場はどれくらい?
- チワプーは去勢手術をするとおとなしくなる?
- チワプーの臭いはきつい?
- チワプーは飼いやすい?
- まとめ:チワプーの特徴を覚えておこう
小柄で人懐っこいチワプーは、チワワとトイプードルから生まれたミックス犬で、飼いたい人が多い人気の犬種です。
つぶらな瞳や垂れた耳など、チワワとトイプードル双方の美点を併せ持った容姿に加え、抜け毛が少ないのも特長です。
この記事では、チワプーの特徴や飼い方、お手入れ方法、かかりやすい病気、価格相場などを詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。
チワプーとは?
チワプーは、公認されている犬種のなかで世界最小の犬とされるチワワ(父親)と、犬のなかで頭がよいとされるトイプードル(母親)を掛け合わせて生まれた犬です。
2種類の犬種の遺伝子を持つため、なかには片耳だけが立っていたり、成長するにつれて容姿が変化したりと、純血種にはない特徴があります。
チワプーとプーチーの違いは、簡単にいえば両親の掛け合わせ方です。 父親がトイプードル、母親がチワワの場合は「プーチー」になります。
親 | チワプー | プーチー |
---|---|---|
父親 | チワワ | トイプードル |
母親 | トイプードル | チワワ |
ただし、プーチーとチワプーと分けずに販売しているケースもあります。
性格や被毛は受け継ぐ遺伝子の多さにより変化しますが、基本的にチワプーとプーチーに大きな違いはありません。
チワプーの特徴
チワワとトイプードル、双方の遺伝子を受け継いでいるチワプーの性格や体重などは、どのようなものなのでしょうか。主な特徴を以下の表にまとめました。
性格 | 人懐っこい、愛情深い、寂しがり屋、活発 |
---|---|
被毛 | どちらかといえば、シングルコート
※色は、クリーム、アプリコット、レッド、ブラックタン、ブラック、ブルーマールなど、多くの種類がある |
体高・体重 | 平均体高:23~27cm 平均体重:2.6~2.9kg |
平均寿命 | 14.8歳 |
それぞれ詳しく説明します。
性格
人懐っこく、愛情深いチワプーは、どちらかといえば「トイプードルの性格を受け継ぎやすい」といわれています。
チワワの性格は、愛情深く飼い主に忠実です。反面、警戒心が強く、神経質な一面もあります。
対して、トイプードルは、社交的で落ち着きがある犬種です。
また、ブリティッシュコロンビア大学の犬心理学「Stanley Coren」が調査した犬種別知能ランキングによると、プードルは犬のなかで2番目に賢いとされています。
性格は、育てる環境や、父親と母親のどちらの遺伝子を多く受け継ぐかにより変化します。実際に育ててみないと、どちらに似るかわからないのも、チワプーの楽しみのひとつです。
被毛
犬の被毛にはダブルコートとシングルコートがあり、チワプーは、トイプードルの毛質(シングルコート)を受け継ぎやすいため、抜け毛は少なめです。
毛が2重構造のダブルコートは、春と秋になると、皮膚を保護する役目も果たす上の毛が生え替わります。そのため、生え替わりの時期は抜け毛が多くなりやすい特徴があります。
1重構造のシングルコートは、ダブルコートでいう下に生えるふわふわの柔らかい毛です。1年かけて少しずつ生え替わっていくため、抜け毛は少なめです。
トイプードルの巻き毛を受け継ぐケースが多いチワプーは、毛が絡まらないように定期的なブラッシングが必要になります。
被毛の色は、クリーム、アプリコット、レッド、ブラックタン、ブラック、ブルーマールなどです。
ただし、見た目が似ている色でも、各都道府県にある犬舎によって呼び方が異なる場合があるため、販売時の名称は変わるケースもあります。
体高・体重
体高とは4本足で立ったときの地面から背中までの高さのことです。複数のブリーダーサイトの数値から算出すると、チワプーの平均体高は23~27cm、平均体重は2.6~2.9kgと、チワワを一回り大きくしたイメージです。
ただし、まれに体高が「40~50cm」「12~16cm」「23cm」などと表記されているケースもあります。ミックス犬のサイズは母親に似てくるため、大きめならば考えられるでしょう。
平均体重も同様に「5kg未満」と表記されているケースがあります。
ブリーダーサイトで公開されている父親と母親の体重の平均は2.6~2.9kgであるため、チワプーの平均体重は3kg前後と考えるとよいでしょう。
平均寿命
アニコム損害保険株式会社が2022年に公開している「アニコム家庭どうぶつ白書」によると、体重10kg未満のミックス犬(混血犬)の平均寿命は14.8歳です。人間でいうと約76歳に相当します。
チワプーの父親であるチワワは13.8歳、母親のトイプードルの平均寿命は15.4歳です。
犬全体の平均寿命は14.1歳のため、ミックス犬(混血犬)のチワプーの平均寿命は長めといえます。
チワプーの歴史
チワプーにはどのような歴史があるのでしょうか。
上でもお伝えしたように、チワプーは、公認されている犬種のなかで世界最小とされるチワワと、犬のなかで賢いとされるトイプードルを掛け合わせて生まれた犬です。
チワプーの父親であるチワワは、9世紀頃にメキシコ住民が飼育していたテチチと呼ばれる犬が祖先であると考えられています。
対して、母親であるトイプードルの原産国はフランスです。もともとは野鳥犬で、「品種改良されて家庭犬になった」といわれています。
チワプーを飼うときのポイント
人懐っこいチワプーは「飼いやすい犬種」といわれていますが、実際に飼うときには注意点があります。ポイントは、以下のとおりです。
- しつけは子犬の頃からおこなう
- 散歩は1日20~30分
- 過ごしやすい環境を作る
順番に説明します。
しつけは子犬の頃からおこなう
チワプーに限らず、犬の性格は育てる環境で大きく変わるため、生後3週間~3カ月頃にしつけをするのがおすすめです。
生後3週間~3カ月頃は「社会化期」と呼ばれる、社会になじみやすい時期です。体験したことや教えられたルールを受け入れやすく、その後の性格に大きな影響を与えます。
人懐っこいチワプーは、褒めながらしつけをするとルールを覚えやすくなります。
臆病で警戒心が強いため、噛み癖や無駄吠えなどをしないように、子犬の頃から人と会う機会を作ったり、外出したりして慣らしていくのが、しつけやすくするポイントです。
散歩は1日20~30分
チワプーは、1日20~30分ほどの散歩が欠かせません。
散歩をすると、チワプーの気分転換になるだけでなく、ほかの犬や人との関わりで警戒心を解きやすくなり、噛み癖や吠え癖の予防にもなります。
散歩をするタイミングとしては、食事前がおすすめです。
食後に散歩をおこなうと胃が揺れて食べたものが腸まで届かず、胃に負担がかかって病気になるケースがあります。
また、後ろ足の膝にあるお皿の骨の位置がずれる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」を防ぐためにも、段差が激しい場所は避けて散歩をするのがおすすめです。
過ごしやすい環境を作る
チワプーの被毛は1重構造のシングルコートのため、寒さに弱い犬種です。そのため、防寒具やペット用のヒーターなどを使って、過ごしやすい環境を作ることが大切です。
また、チワプーは膝蓋骨脱臼(パテラ)になりやすい犬種でもあります。
滑りやすいフローリングや膝に負担がかかる段差には、カーペットやマットを敷いたりスロープをおいたりすることで、ケガの予防ができます。
チワプーのお手入れ方法
チワワとトイプードルの遺伝子を持つチワプーのお手入れは、どのようにおこなうのがよいのでしょうか。主なお手入れ方法は、以下のとおりです。
- 歯磨きは毎日
- ブラッシングは2~3日に1回
- 爪切りは2週間~1カ月に1回
- トリミング(カット)は1カ月に1回
- シャンプーは1カ月に1回
それぞれ解説していきます。
歯磨きは毎日
小型のチワプーは、歯周病にかかりやすい犬種なため、歯磨きは毎日するのが理想です。
歯周病になると、口臭がしたり、くしゃみ・鼻水が出たりします。悪化すると細菌が血管に侵入して、骨や内臓への病気を誘発する恐れもあるため、注意してください。
子犬の頃から習慣化しておくと歯磨きを嫌がりにくくなるので、病気の予防にもつながります。
ブラッシングは2~3日に1回
トイプードルの被毛を受け継いでいることが多いチワプーは、巻き毛で絡まりやすいため、2~3日に1回の頻度でブラッシングをするのがおすすめです。
ブラッシングをすると、絡まった毛がほぐれて毛玉ができにくくなり、通気性がよくなります。
すると、血流がよくなるだけでなく、ノミやダニなどを取り除いたり蒸れにくくなったりして、皮膚トラブルの予防にもつながります。
ただし、親がダブルコートの被毛だった場合は抜け毛が多くなる傾向があるので、様子を見てブラッシングの回数を増やしてください。
爪切りは2週間~1カ月に1回
歩いたときにカチカチ音が鳴った場合、爪が伸びています。爪が長いと滑りやすくなるため、2週間~1カ月に1回は爪切りが必要です。
放置するとカーペットやマットに引っかかり、骨折や脱臼の原因になるケースがあります。爪で体のバランスが悪くなって、歩きにくくなる場合もあります。
肉球に爪が食い込んで関節に負担がかかったり、爪が折れて生えてこなくなったりするケースもあるため、定期的な爪切りを心がけてください。
トリミング(カット)は1カ月に1回
チワプーは、1カ月に1回を目安にトリミング(カット)が必要です。
トイプードル譲りの被毛は、換毛期(抜け毛の季節)がないため、定期的にトリミングをしなければ伸び続けてしまいます。
ただし、両親の遺伝子の受け継ぎ方により、換毛期があるチワワに似るケースもあります。
どちらの遺伝子を多く受け継いでいるかにより被毛の種類は異なるため、様子を見ながらトリミング(カット)の頻度を変えていくのがおすすめです。
シャンプーは1カ月に1回
シャンプーは1カ月に1回が目安です。
頻度が高くなると、必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮膚を守るバリア機能が低下するので、シャンプーのし過ぎには注意してください。
また、シャンプー後は、細菌による皮膚の炎症を防ぐためにも、しっかりと乾かすことが大切です。
チワプーのかかりやすい病気
チワプーのかかりやすい病気を、以下に2つ紹介します。
- 流涙症(涙やけ)
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)
詳しく説明します。
流涙症(涙やけ)
流涙症(涙やけ)とは、涙が目頭から鼻腔へスムーズに排出できなかったり、涙の分泌量が多くなったりすると、目元に涙やけができやすくなる病気です。
簡単にいうと、排出量以上に分泌された涙が目からあふれ出て、目元に涙の跡が付きやすくなることです。
流涙症(涙やけ)を放置すると、涙で皮膚に炎症が起きてかゆみを伴ったり、涙やけで被毛が変色したりするケースがあります。
涙の跡ができている場合は、病院で診てもらった方が安心です。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
膝蓋骨脱臼(パテラ)は、膝のお皿の部分が正常な位置からずれてしまい、膝関節をまっすぐに伸ばせなくなる病気です。
遺伝もありますが、高いところから転落して膝蓋骨脱臼(パテラ)になるケースもあります。
重症化すると手術が必要になったり歩行困難になったりするため、ケガをしないような環境作りが必要です。
膝の様子がおかしいと感じたら、早めに獣医に相談しましょう。
チワプーの子犬を迎える方法
愛嬌のあり、成犬になっても小柄なままのチワプーの子犬を迎える方法は、以下の3つです。
- ペットショップで探す
- ブリーダーから譲り受ける
- 里親になる
迎える方法によって、チワプーの年齢や料金などが異なるケースがあります。自分に適した方法を選んでください。
ペットショップで探す
住んでいる地域の近場でチワプーを探すなら、ペットショップがおすすめです。
ただし、両親の情報が不明で、成犬になったときのイメージが湧きにくい場合があります。
また、ペットショップでは複数の犬種を扱っているため、1店舗にいるチワプーの数は少なめです。
とはいえ、必要な備品をまとめて購入でき、困ったことがあったら相談しやすいメリットもあります。
ブリーダーから譲り受ける
自分の好みの子を探したいなら、Webサイトを検索して全国にいるブリーダーから譲り受けるのもおすすめです。
ブリーダーが直接交配しているため、両親の情報もわかりやすく、成犬になったときの姿もイメージしやすいでしょう。
子犬が動いている姿を見たいときは、Webサイトで公開されている動画を観たり、オンライン見学ができたりします。
ただし、譲り受ける際に、空輸便や陸送便の料金、現地までの交通費、ワクチン代などが必要になるケースがあります。
とはいえ、被毛や顔など、好みの子に出会えるチャンスを増やしたいなら、ブリーダーから譲り受けるほうがよいでしょう。
里親になる
保護活動をおこなっている団体が運営している里親募集サイトや保健所を利用して、里親になる方法もあります。
里親募集サイトや保健所には事情により飼えなくなった犬もいるため、成犬の場合もあります。噛み癖や吠え癖があったり、人に懐いていないケースもあったりする点にも理解が必要です。
チワプーの価格相場
「みんなのブリーダー」や「P's first」など、複数のブリーダーサイトやペットショップサイトを元に算出したところ、チワプーの価格は平均30万円ほどでした。
同じ被毛の色でも価格差があるため、「被毛の色によって価格が高くなる」というわけではないようです。
どちらかといえば、ブリーダーによって価格差があったり、ペットショップのほうが高めだったりするケースがあります。
そのため、チワプーを迎える際は複数の店舗やホームページを確認し、比較するのがおすすめです。
チワプーのよくある質問
チワプーのよくある質問を、以下にまとめました。チワプーをお迎えする前の参考にしてください。
- チワプーのトリミング料金(カット)の相場はどれくらい?
- チワプーは去勢手術をするとおとなしくなる?
- チワプーの臭いはきつい?
- チワプーは飼いやすい?
順番に説明します。
チワプーのトリミング料金(カット)の相場はどれくらい?
複数のトリミングサロンの料金から算出すると、平均相場は1回7,000円程度です。
チワプーの料金が掲載されていない場合でも、チワワとトイプードルの料金から算出したり別料金で対応してもらえたりするケースがあるので、安心してください。
チワプーは去勢手術をするとおとなしくなる?
去勢手術をすると、男性ホルモンの一種「テストステロン」が低下して、おとなしくなるケースがあります。
ただし、去勢手術をする年齢(6カ月~1歳)は大人になって落ち着いてくる頃と同時期であるため、時期が重なって落ち着いたと感じる場合もあります。
チワプーの臭いはきつい?
毎月1回のシャンプーや、肛門絞り(臭いの元となる分泌物を肛門の袋から絞り出す)をすれば、チワプーの臭いが気になることはありません。
シャンプーや肛門絞りは自分でもできますが、トリミングサロンによってはカットをする際に依頼することも可能です。
チワプーは飼いやすい?
小柄なチワプーは、一人暮らしやマンションなど、狭いスペースでも飼いやすい犬種です。
成犬になっても大きさは3kgほどで食費も少なめなため、飼育費用も抑えられます。
まとめ:チワプーの特徴を覚えておこう
チワワとトイプードルのよいところを受け継いだチワプーは、人懐っこく、愛情深い性格です。
しかし、警戒心が強いため、生後3週間~3カ月頃にしっかりしつけをしていないと、噛み癖や吠え癖が付く可能性があります。
多くの人や犬と出会い、いろいろな経験をすることは、チワプーの今後の性格形成にもつながります。
小柄で飼いやすいチワプーの性格や飼い方の特徴を、この記事を参考にして覚えておきましょう。